履歴書は自分がどのような人間であるかを採用担当者に知ってもらうためにあります。履歴書で自分の能力がアピール出来なければ、面接のチャンスを得られないでしょう。特に履歴書の学歴・職歴欄は自分のスキルを知ってもらう重要なポイントです。
今回の記事では履歴書の学歴・職歴欄の書き方について詳しく説明します。履歴書の記載方法に悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてください。
履歴書の学歴・職歴欄の基本的な記入例
履歴書の学歴・職歴欄は次のように記載されることが多いです。ほとんどの方は基本的な記入例を参考にして履歴書の学歴と職歴欄を埋められるでしょう。
学歴欄の記入例
履歴書の学歴は自分の学歴を古い順番から記載していきます。就職・転職活動であれば高校入学から記載すれば良いでしょう。
年 | 月 | 学歴・職歴(各別にまとめて書く) |
学歴 | ||
平成18 | 4 | 東京都立〇〇高等学校 入学 |
平成21 | 3 | 東京都立〇〇高等学校 卒業 |
平成21 | 4 | 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学 |
平成25 | 3 | 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業 |
職歴欄の記入例
職歴欄も学歴欄と同じように古い順番から記載していきます。学歴を記載した最後の行の後に1行開けて職歴を書き始めてください。
職歴 | ||
平成25 | 4 | 株式会社〇〇 入社 |
東京支店 第一営業部に配属 新規顧客開拓を担当 | ||
平成27 | 3 | 一身上の都合により退職 |
平成27 | 4 | 〇〇株式会社 入社 |
本社 第二営業部に配属 新規顧客開拓を担当 | ||
現在に至る | ||
以上 |
履歴書の学歴欄の正しい書き方
ここでは、履歴書の学歴欄の正しい書き方についてまとめました。
義務教育は書かなくても良い
学歴をどこから書くのかという決まりはありませんが、一般的には義務教育である小学校・中学校は省いて高校入学から記載していきます。入学・卒業の両方の年月を書きましょう。ただし、最終学歴が中学校の場合は中学校卒業も記載するべきです。
また、職歴が多くて書ききれないという方は高校入学を省いて卒業から記載する方もいます。
学歴に中退がある場合は簡潔に理由を書く
学歴の中に中退があるからと言って該当の学歴自体を書くことをやめてしまうと、学歴と職歴の間に空白期間が生まれてしまいます。「家庭の事情により途中退学」などと簡潔に中退の理由を書いておきましょう。もちろん、中退を卒業と偽ってはいけません。
浪人・留年は記載しなくても良い
浪人や留年は入学・卒業の年で推測出来るため、あえて履歴書に記載する必要はありません。質問された時には答えられるようにしておきましょう。
応募に関係する学歴は詳細まで記載する
応募する業務に関係のある専攻や研究テーマは詳細まで記載するべきです。自分の能力がアピール出来れば、採用担当者に興味を持ってもらえるでしょう。
履歴書の職歴欄の正しい書き方
次に、履歴書の職歴欄の正しい書き方を紹介します。
会社名だけでなく配属先や業務内容も書く
これまでに勤めた会社の名前だけを記載しても、どのような業務を行ってきた人材であるのかが採用担当者に伝わりません。
そのため、履歴書の職歴欄には会社名・配属先・担当業務などについても記載しておきましょう。アピールポイントになりそうな経験があれば一緒に記載出来ると良いです。
正社員以外の勤務の時には雇用形態も記載する
正社員ではなく契約社員・派遣社員・アルバイトとして勤めていた場合には、その旨を職歴に記載します。
派遣社員としての就業であれば「〇〇派遣会社より〇〇に派遣」という書き方をすると良いでしょう。
短期アルバイトは記載する必要はありませんが、正社員として勤めた会社は短期間であっても記載するべきです。なぜなら、入社後に雇用保険の加入履歴を見れば分かることだからです。
応募に関係する職歴は詳細まで説明する
応募する業務に関係する職歴は他の職歴よりも詳しく記載すると良いでしょう。中途採用ではすぐに活躍出来る人材が求められます。
応募に関係する職歴を採用担当者に知ってもらえば、実務経験と高いスキルを持った人材であることを強調出来ます。
空白の期間を職歴欄では説明しない
転職活動が長引いた・介護をしていた・病気で療養していたなどの理由から無職の期間が出来てしまったとしても、履歴書の職業欄で説明する必要はありません。
面接官から質問を受けた時に答えられるようにしておけば良いです。
退職理由は簡潔にまとめる
人間関係や給与面に不満があって退職をしたとしても具体的な退職理由を履歴書に記載する必要はありません。「一身上の理由により退社」と書いておきましょう。
退職前の転職活動の場合は「現在に至る」「退職予定」と書く
退職前の転職活動では現在の職歴の後に「現在に至る」と書いてください。すでに退職日が決まっているのなら「〇〇年○月 (会社名) 退職予定」と記載すると良いでしょう。
学歴・職歴欄の書く時のポイント
履歴書の学歴・職歴欄を記載する時には、次のポイントを守るようにしてください。
入社・退社の年は和暦か西暦表記のどちらかに統一する
学歴と職歴の一番左のマスには該当の年を記載します。ここに和暦と西暦が混在すると、履歴書がまとまりのない印象になってしまうため注意しましょう。
年表記は履歴書全体で和暦・西暦のどちらかに統一してください。
名称は省略しない
学校名・会社名などは省略せずに正式名称を正しく記載します。「高等学校」を「高校」と記載したり「株式会社」を「(株)」と書くようなことをしてはいけません。
省略した名称を正式名称だと勘違いしていることもあるため、事前に確認してください。
学歴と職歴の間には一行空ける
先ほども記載しましたが、学歴と職歴の項目を分かりやすく区切るために、学歴・職歴の間は1行空けてください。
学歴と職歴の最後には「以上」をつける
学歴と職歴を全て書き込んでいることを表すために、学歴と職歴を記載した最後の行の次の行には右寄せで「以上」と記載します。
職歴が多くて書ききれない時の書き方
職歴が多くて職歴欄に書ききれない時には、職務経歴書を使ってより詳しく職歴を記載すると良いでしょう。その場合は履歴書に可能な限り職歴を記載し、業務内容などの詳細を職務経歴書にまとめます。
書ききれない職歴がある場合には職歴の最後に「※〇〇年まで○年間、営業として〇〇メーカー2社、〇〇メーカー3社に在籍。詳細は職務経歴書をご参照ください。」などという説明を付けてください。
まとめ
履歴書の学歴・職歴欄は正しく丁寧に記載する必要があります。誤りがあると学歴・職歴詐称につながる可能性が考えられます。
採用担当者に良い印象を持ってもらうためのアピールはもちろん、読みやすい書き方も心掛けてください。
履歴書は面接のチャンスを得る重要なツールだと理解し、十分な時間をかけて作成しましょう。