履歴書を含む応募書類を作成する際には、自己PRや志望動機などさまざまな文章を考えなくてはいけません。
そのため、文章作成に苦手意識を持つ方は、履歴書作成に多くの時間がかかったり思うようにアピールができなかったりするようです。
しかし現在では、ChatGPTのようなサービスを利用して応募書類に記載する文章のアイデアを集めることができます。
今回の記事では、ChatGPTを履歴書作成に活用する方法や実際に使えるプロンプト例をまとめました。
履歴書作成におけるChatGPTの活用方法
ChatGPTは、無料で使用可能な対話型のAIチャットサービスです。
2022年にリリースされてから利用者が急増し、現在では多くの方がプライベートやビジネスシーンでChatGPTを活用しています。
履歴書作成時には、ChatGPTが以下のシーンで役立っています。
①文章を作成する
ChatGPTに必要な情報を提供すれば、自己PRや志望動機などの文章を瞬時に生成できます。
例えば、自分のアピールポイントを箇条書きで入力し、どのような文章を希望するのかを指示するだけで文章が出来上がるのです。
文字数も指定できるため、履歴書の入力欄にピッタリの文章をまとめられます。
②文章を添削する
ChatGPTには、文章を添削する機能もあります。
自分で作成した文章をChatGPTに入力してアドバイスを求めると、内容に適した修正後の文章例が提示されます。
また、文章を指定の文字数まで減らす・増やす作業も簡単に進めることができます。
③文章を校正する
ChatGPTを活用して、文章中の誤字脱字を見つけ出す校正作業も行えます。
文章を入力して校正を指示すれば、校正後の文章が提示されるのです。
応募書類の誤字脱字は、採用担当者に「確認能力が低い」「いい加減な気持ちで応募している」などの悪い印象を与える恐れがあるポイントです。
そこで、ChatGPTで校正された文章をさらに自分で再確認することで、よりミスの少ない文章に仕上げられるでしょう。
ChatGPTを履歴書作成に活用するメリット
履歴書作成時のChatGPTの活用により、利用者は次のようなメリットが得られます。
文章作成にかかる時間を短縮できる
ChatGPTなら、文章作成が苦手な方でも短時間で質が高い文章を作成できます。
特に文章作成に時間がかかってしまう方は、ChatGPTを導入することで履歴書作成に必要な労力や時間を大幅に減らせるでしょう。
また、複数の企業に応募する際や履歴書作成の時間が十分用意できない時にも、ChatGPTの活用が有効です。
ChatGPTの活用により履歴書作成にかかる時間を短縮した分、面接の練習を含む選考対策に使う時間を多くとれることでしょう。
多角的な視点から文章作成ができる
これまでの職歴・経験・特技などを入力することで、ChatGPTは多角的な視点で応募者の情報をまとめてオリジナルな文章を作成します。
結果的に、自分では言語化が難しかったアピールポイントが明確になり、履歴書の自己PRや志望動機をより魅力的な内容にできるのです。
さらに、その文章を参考にして面接の練習をすれば、自分の強みをアピールしやすくなるでしょう。
ChatGPTを活用する際の注意点
ChatGPTを履歴書の文章作成に導入することで、利用者は多くのメリットが得られます。
しかし、利用時には事前に知っておくべき注意点があります。
個人情報は入力しない
ChatGPTはユーザーが入力した情報を蓄積しながら学習を続けています。
そのため、個人情報をChatGPTに入力してはいけません。
入力した情報はChatGPTのデータベースに残ることから、他のユーザーの回答に活用されるリスクがあるのです。
具体的には個人の氏名・住所・連絡先などをChatGPTに入力しないようにしてください。
情報が正しいかどうか確認する
ChatGPTで提供された情報は、必ずしも正しいとは限りません。
ChatGPTは、インターネット上にあるさまざまな情報を集約して文章にした上でユーザーに提示します。
そのため、インターネット上に存在する誤った情報も参照してしまうのです。
ChatGPTから提供された情報はそのまま活用するのではなく、自分で情報源を確認する作業も必ず行いましょう。
応募書類に誤った情報を記載すれば、採用担当者に悪い印象を与える可能性があります。
オリジナリティのある内容に修正する
ChatGPTが作成した文章はコピペで使用せず、オリジナリティのある内容に修正してください。
ChatGPTで作成した文章は、独自性が欠如する傾向があるためです。
特に、志望動機や自己PR欄は、自身が経験したエピソードや目標を盛り込むように修正しましょう。
不自然な表現を修正する
ChatGPTが作成する文章は、AI特有の言い回しになったり、文法的に不自然な表現になったりすることもあります。
先ほどもお伝えしたように、ChatGPTで生成した文章は必ず自分で手直ししてください。
ChatGPTから提供された文章を自分の言葉に置き換えていけば、自然な文章に仕上げられます。
多くの応募書類に目を通している採用担当者は、文章中の違和感からChatGPTの利用に気づくことがあるので、気をつけましょう。
履歴書作成に役立つプロンプト集
最後に、履歴書作成時に活用しやすいChatGPTのプロンプトを紹介します。
どのようにChatGPTを使えばよいか分からないという方は、このプロンプトを参考にしてみてください。
プロンプト例①:履歴書の自己PRを作成する
履歴書の自己PRを生成する際には、次のようなプロンプトが有効です。
自分のアピールポイントを細かく説明し、より魅力的な自己PRが作成できるようにしてください。
【プロンプト案】
#転職活動で使用する履歴書で採用担当者が書類審査を通過させたくなるような自己PRを作成してください。#作成条件##文字数:150文字##出力数:見出し付きで3個#志望先の条件##応募先:メーカー##希望職種:営業#候補者の強み:コミュニケーション能力が高く粘り強い##職務経験:5年
【ChatGPT回答例】
1. 卓越したコミュニケーションスキル
5年の営業経験を通じて培ったコミュニケーション能力で、顧客との信頼関係を築きます。複雑なニーズに対し柔軟かつ効果的な対応を行い、メーカーの成長に貢献します。
2. 粘り強さと責任感
目標達成のための粘り強い姿勢と責任感を持ち、困難な状況にも臨機応変に対応します。継続的な努力と情熱で顧客の期待を超え、営業成績を向上させます。
3. チームプレーヤーとしての能力
チームとの協力を重視し、メーカーのビジョンを共有し実現に向けて積極的に貢献します。誠実さと協調性を持ち、組織内外の関係者と円滑なコミュニケーションを図ります。
プロンプト例②:履歴書の志望動機を作成する
履歴書の志望動機のプロンプトでは、自分自身の情報や応募先の具体的な情報を入力することで、より質が高い仕上がりになります。
【プロンプト案】
#転職活動で使用する履歴書で採用担当者が書類審査を通過させたくなるような志望動機を作成してください。#作成条件##文字数:150文字##出力数:見出し付きで3個#志望先の条件##応募先:広告業界##希望職種:営業#候補者の強み:高い問題解決力と柔軟なコミュニケーション能力を持つ##職務経験:営業経験5年、前職では月の売上額1000万円を達成し、営業チームでトップの売り上げを獲得した
【ChatGPT回答例】
1. 広告業界への情熱と理解
広告業界の創造性とダイナミズムに魅了され、ブランドの成長と顧客の成功に貢献したいと考えています。継続的な学びと革新により、業界のトレンドとニーズを理解し、戦略的な提案を行います。
2. 問題解決力と成果志向
5年の営業経験を通じて培った問題解決力とクリエイティブな発想で、顧客の課題を解決し成果を最大化します。前職での実績を基に、広告業界での新たな挑戦に臨みます。
3. 柔軟なコミュニケーションスキル
柔軟性と洞察力を活かし、様々な関係者との円滑なコミュニケーションを図ります。顧客のニーズを正確に把握し、パーソナライズされた解決策を提供します。
プロンプト例③:職務経歴書の職務要約を作成する
ChatGPTは履歴書のみでなく職務経歴書作成にも活用できます。
職務経歴書の職務要約を作成する際には、自分の職務経歴を箇条書きで入力し、指定の文字数にまとめるよう指示してください。
【プロンプト案】
以下の情報から、職務経歴書に記載する職務要約を200文字程度で作成してください。
2014〜2018年
・A社の営業部に在籍
・営業の基礎を学ぶ
・新規開拓営業を任せられる
・チームの目標である月間売り上げを最速で達成する
2018年〜2024年
・営業の仕事をする中で顧客の意見を聞き、商品開発に興味を持つ
・商品開発の仕事をするためにB社に転職
・お客様のニーズを形にできる商品開発に力を入れ、新商品Cを開発
・営業チームと力を合わせて新商品Cを市場に定着させ、同分野での売上30%アップを実現
・2020年よりチームのリーダーとして10名の後輩育成や業務の取りまとめを担当する
【ChatGPT回答例】
2014年から2018年までA社で営業基礎を学び、新規開拓や月間売上最速達成に貢献。
2018年にB社へ転職し、営業の経験を生かして顧客の声を商品開発に反映。新商品Cを開発し、営業チームと協力して市場定着と売上30%増を達成。
2020年からは10名の後輩育成と業務取りまとめを担当するリーダーとして活躍。
プロンプト例④:作成した文章を添削する
ChatGPTは多角的な視点で文章をより魅力的なものに修正できます。
ChatGPTを活用して文章を添削する際には、自分で作成済みの文章を入力し添削を以下のように指示します。
【プロンプト案】
転職活動で使用する以下の#自己PRを添削し、改善のアドバイスをお願いします。評価は厳しめで構いません。
#自己PR
私は前職にて新卒入社で5年間営業の仕事をしました。入社3年目にはエリア内で最も売上規模が大きいクライアントを担当し、3年間で顧客内シェアを4位から1位まで引き上げました。翌年には、社内で最も優れた営業に送られるMVPを獲得し、10名の部下を率いるチームのリーダーとして任命されました。
私の強みは、クライアントに寄り添った営業とクライアントが抱える課題に最適な提案ができる力です。クライアントが悩んでいる課題を正確に把握することが営業として重要な取り組みだと考えています。商談前に十分な事前調査を実施し、クライアントと対面する際には適切な提案ができるように勤めています。
【ChatGPT回答例】
自己PR改善の提案
前職での5年間の営業経験を通じて、エリア内で最大の売上規模のクライアントを担当し、3年で顧客内シェアを4位から1位に引き上げました。また、最優秀営業者に送られるMVPを受賞し、10名の部下を率いるチームリーダーに昇進しました。
私の強みは、クライアントのニーズに的確に対応し、適切な解決策を提案する能力です。商談前に徹底した事前調査を行い、クライアントとの対話で価値ある提案を行います。今後も、顧客志向の営業活動を通じて企業の成長に貢献していきます。
プロンプト例⑤:作成した文章を校正する
ChatGPTに校正を依頼すれば、自分では気が付きにくい誤字や脱字を見つけられます。
校正を依頼する際には、以下のようなプロンプトが有効です。
【プロンプト案】
以下の文章を校正してください。
私は前職にて新卒入社で5年間営業の仕事をしまた。入社3年目にはエリア内で最も売上規模が大きいクライアントをた担当し、3年間で顧客内シェアを4位から1位まで引き上げました。翌年には、社内で最も優れた営業に送られるMVPを獲得しte、10名の部下を率いるチームのリーダーとして人目いされました。
私の強みは、クライアントに寄り添った営業とクライアントが抱える課題に最適な提案ができる力です。クライアントが悩んでいる課題を正確に把握することが営業として重要な取り組みだと考えています。商談前に十分な事前調査を実施し、クライアントとと対面する歳には適切な提案ができるように勤めていmす。
【ChatGPT回答例】
私は前職に新卒入社し5年間営業を担当しました。入社3年目にはエリア内で最も売上規模の大きいクライアントを担当し、3年間で顧客内シェアを4位から1位に引き上げました。翌年には、社内で最も優れた営業に送られるMVPを獲得し、10名の部下を率いるチームのリーダーとして選ばれました。
私の強みは、クライアントに寄り添った営業とクライアントが抱える課題に最適な提案ができることです。クライアントが抱える課題を正確に把握することが営業として重要だと考えています。商談前に十分な事前調査を実施し、クライアントと対面する際には適切な提案ができるよう努めています。
まとめ
ChatGPTで履歴書を作成すれば、応募書類作成にかかる時間や労力を大幅に減らし、より魅力的な文章が作れます。
この記事で紹介したプロンプトを参考に、自分に適した方法でChatGPTを活用してみてください。
ChatGPTを使うことで、効率よく質が高い応募書類が作れるようになるでしょう。