履歴書の学歴欄に「在学中」と記入する際のポイントを解説

高校や大学在学中に履歴書を作成する際には、学歴欄に「在学中」という言葉を用いることがあります。

しかし、「在学中」の意味や使用タイミングを正しく理解できていない方もいるようです。

今回の記事では、履歴書の学歴欄における「在学中」の使い方について説明します。

履歴書を作成する予定がある学生の方は、ぜひ参考にしてください。

履歴書に「在学中」と記入できるのは?

「在学中」という言葉には、文字通り現在学校に通っているという意味があります。

「在学中」という言葉には卒業見込みの説明が含まれません。

では、履歴書に「在学中」と記入できるのは、どのようなケースでしょうか?

アルバイトに応募する履歴書には「在学中」を使う

高校生や大学生がアルバイトに応募する際には、履歴書に「在学中」と記入して、現在学校に通っていることを伝えます。

卒業見込みの有無や卒業後もアルバイトを継続する意向がある場合でも、卒業までは「在学中」と書きましょう。

それは、アルバイトの採用は卒業を前提としていないためです。

就活の履歴書では「在学中」は使わない

就活の履歴書では「在学中」という表現は使いません。

それは、企業は卒業後の学生を雇用しようと考えているためです。

就活の履歴書には、「在学中」ではなく「卒業見込み」と書いてください。

具体的には、「○年○月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み」と書けばよいでしょう。

また、「卒業見込み」は卒業が確実である以下のような状態の時に使います。

・すでに卒業に必要な単位を取得済み
・入社までに必要な単位を全て取得できる

上記のような「卒業見込み」の条件を満たしていない場合には、「卒業予定」と書きます。

就職活動での「在学中」という表記に、ビジネスマナー違反という印象を受ける採用担当者もいるため、注意しましょう。

アルバイトに応募する際の学歴欄の書き方

高校生または大学生がアルバイトに応募する際は、次のような方法で履歴書の学歴欄を記入してください。

中学校卒業から記入する

高校生または大学生が在学中にアルバイトに応募する場合の履歴書には、中学校卒業から学歴を説明します。

高校生は中学校卒業・高校入学、大学生は中学校卒業・高校入学・高校卒業・大学入学まで記載すればよいでしょう。

一般的に社会人の履歴書の学歴欄は、最終学歴が大学の場合は高校入学から・最終学歴が高校の場合は中学卒業から説明します。

学校名は正式名称で記入する

履歴書は正式な書類であり、学校名を略して記載してはいけません。学校の正式名称を調べて正しい名称を書いてください。

特に「高校」の正式名称は「高等学校」であることを覚えておきましょう。

履歴書の学歴には、〇〇県立や〇〇私立も含め「私立〇〇中学校」「〇〇県立〇〇高等学校〇〇科」と書きます。

学科・専攻も記入する

大学生がアルバイトに応募する際には、大学名のみでなく学科や専攻も説明するべきでしょう。

具体的には「〇〇大学〇〇学部〇〇学科」のように記載します。

学科や専攻が明らかであれば、該当の学生が何に興味を持ち、何を学んでいるのかを読む相手に伝えられます。

アルバイトの内容と自分の学びに共通点がなかったとしても、学科や専攻まで履歴書で説明するようにしましょう。

西暦・和暦のどちらかに統一して記入する

履歴書は、全体を通して和暦と西暦のどちらかに統一します。

学歴欄は和暦、資格欄は西暦のような状態では、統一感がない印象になってしまうためです。

また、和暦を記載する際は、平成を「H」令和を「R」などと省略しないように気をつけましょう。

学歴欄の「在学中」の記載例

この章では、学歴欄に「在学中」を使用した記載例を高校在学中・大学在学中の両方のパターンで紹介します。

高校在学中の場合

高校生が在学中にアルバイトに応募する際には、次のように学歴を説明します。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
現在、〇〇県立〇〇高等学校 普通科 第1学年在学中

大学在学中の場合

大学生が在学中にアルバイトに応募する際には、次のように学歴を説明します。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
20223〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
20224〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
現在、〇〇大学〇〇学部〇〇学科第1学年 在学中

就活に使う履歴書には、「卒業見込み」と記載します。学歴欄には、履歴書作成日ではなく卒業見込みの年月を記載します。

学歴欄の「入学予定」「休学」「留年」「途中退学」の記載例

「入学予定」「休学」「留年」「途中退学」など、その他のパターン別の履歴書の書き方は以下を参考にしてください。

入学予定の記載例

進学予定が決まっている高校生がアルバイトをする場合などは、入学予定についても履歴書で説明するとよいでしょう。

春に進学する方は、履歴書の提出が3月31日前であれば「進学予定」・4月1日以降の時には入学式前であっても「入学」と書いてください。

下記の例は、3月31日前に履歴書を提出する場合のパターンです。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
20223〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業見込み
20224〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学予定

休学の記載例

在学中に何らかの理由で学校を休学した場合には、履歴書で簡潔に事実と理由を説明します。

病気療養や入院が原因で休学した方は、現段階でアルバイトができる体調であるのかも説明できるとよいでしょう。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
20223〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
20224〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
20227〇〇大学〇〇学部〇〇学科 休学(病気療養のため)
202212〇〇大学〇〇学部〇〇学科 復学(完治し復学)

留年の記載例

留年や浪人は、特に履歴書で説明する必要はありません。卒業年月を見て、採用担当者が推測します。

下記は浪人をした場合の履歴書の例です。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
20223〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
20234〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
現在、〇〇大学〇〇学部〇〇学科第1学年 在学中

中途退学の記載例

学校を途中で退学した場合は、その事実を履歴書に記載しなければいけません。

中途退学の理由は履歴書に書かなくてもよいですが、マイナスな印象にならないものであれば説明を加えるべきでしょう。

また、中途退学の事実を履歴書に書かずに隠すようなことがあると、それが発覚した際に懲戒処分を受ける可能性が考えられます。

中途退学の事実は、必ず履歴書で明らかにしてください。

学歴・職歴
学歴
20193〇〇市立〇〇中学校 卒業
20194〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
20223〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
20224〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
20234〇〇大学〇〇学部〇〇学科 中途退学(経済的事情により)

まとめ

高校生や大学生がアルバイトに応募する場合には、「在学中」という書き方で学生であることを説明します。

ただし、卒業後の採用を前提としている就活では「在学中」という記載方法はせずに、「卒業見込み」または「卒業予定」という言葉を使ってください。

履歴書の学歴欄でビジネスマナー違反をしないためにも、この記事の例を参考にするとよいでしょう。

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