私立学校の場合はどう書く?履歴書の学歴欄の書き方を解説

履歴書の学歴欄には、学校名のみでなく「市立」「県立」なども加えた正式名称を記載します。

しかし、公立ではなく私立学校に通っていた方の中には、学歴の書き方が分からないと感じる方もいるようです。

今回の記事では、私立学校の学歴をどのように記載すればよいのか分かりやすくまとめました。代表的な例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

【私立学校の場合】履歴書の学歴欄の書き方

この章では、ケース別の履歴書の学歴欄の書き方を説明します。自分の学歴に適したものを参考にしましょう。

中学・高校の場合の書き方

中学校・高校のどちらかまたは両方を私立学校に通っていた方は、学校名の前に「私立」と書いてください。

この際、「高等学校」を「高校」と略さないように注意しましょう。

学歴・職歴
20XX3私立〇〇中学校 卒業
20XX4私立〇〇高等学校 入学
20XX3私立〇〇高等学校 卒業

この例のように、入学や卒業の前にスペースを設けると読みやすい印象になります。

中高一貫校の場合の書き方

中高一貫校(中等教育学校)を卒業した方は、前期・後期課程または中等・高等部などの言葉を用いて、中高一貫校で学んだことを表現します。

各課程を経て卒業に至っている事実を明らかにしてください。

学歴・職歴
20XX3私立〇〇中等教育学校 前期課程卒業
20XX4私立〇〇中等教育学校 後期課程入学
20XX3私立〇〇中等教育学校 後期課程卒業

また、中学校から附属の高校に内部進学した時には、上記のような表現ではなく学校名を分けて記載します。

学歴・職歴
20XX3私立〇〇学園中等部 卒業
20XX4私立〇〇学園高等部 入学
20XX3私立〇〇学園高等部 卒業

大学・専門学校の場合の書き方

大学や専門学校には「私立」や「国立」という表現は使わずに、学校名を記載します。

また、学校名のみでなく同時に学部名・学科名も説明してください。

学歴・職歴
20XX4〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
20XX3〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業

新卒の学生が就活する場合、卒業に必要な単位を取得済みまたは取得予定が立っている時には卒業ではなく「卒業見込み」という表現を使いましょう。

履歴書の学歴欄を記入する際のポイント

履歴書の学歴欄を記入する際には、次のポイントを意識してください。

学歴欄でマナー違反をしたり、採用担当者によくない印象を持たれたりすることがないように注意しましょう。

①学校名は正式名称で記入する

学校名は私立・県立・市立・国立に限らず、正式名称で書かなければいけません。

普段の生活で正式名称を活用する場面は少ないですが、中学校・高校には私立・県立・市立などが付いた正式名称が存在します。

履歴書は入社後も保管される公的書類であることを意識し、必ず学校名を略さずに書いてください。

また、履歴書で「高等学校」を「高校」と書いてしまう方が多いため、注意が必要です。

②「学校法人」「学園」は省略可

学校名が長い場合には、読みやすさを重視する目的で「学校法人」「学園」を省略して構いません。

ただし、専門学校の場合は、法人名まで記載した方が運営団体を伝えやすくなります。

③学科・コース名まで記入する

大学に限らず、通学していた学校に学科やコースが用意されていた場合には、自分が学んだ学科・コース名も記入しましょう

特に応募する職種に関係がある学科・コースは、自分のスキルをアピールするためにも強調するべきでしょう。

④「通信制課程」「定時制課程」は省略しない

通信制課程・定額制課程を省略してはいけません。

通信課程または定時制課程で学校を卒業した場合は、次のように履歴書の学歴欄を記入します。

学歴・職歴
20XX4私立〇〇高等学校 通信制課程(または定時制課程) 入学
20XX3私立〇〇高等学校 通信制課程(または定時制課程) 卒業

通信制課程・定時制課程を略称である「通信高校」「定時制」と略さないようにしましょう。

また、定時制課程と全日制課程が用意された学校の全日制課程を卒業した方は、「私立〇〇高等学校 全日制課程 卒業」と説明を加える必要はありません。

⑤「転入学」「中途退学」も省略しない

転校や中途退学の経験がある方は、その事実も省かずに履歴書で説明してください。

特に中途退学の事実は隠したいと考える方もいるようですが、事実と違う学歴を履歴書に書くことは学歴詐称に該当します。

「私立〇〇高等学校 中途退学」のように書きましょう。

また、転入学の記入例は以下を参考にしてください。

学歴・職歴
20XX4私立〇〇高等学校 入学
20XX7△△県立△△高等学校 転入学
20XX3△△県立△△高等学校 卒業

履歴書の学歴にまつわるQ&A

この章では、履歴書の学歴に関係するQ&Aを紹介します。

Q1 「私立」を書き忘れた場合はどうなる?

履歴書の学歴に、私立・県立・市立などの記入を書き忘れたことが原因で不採用になるとは限りません。

ただし、採用担当者に「履歴書には正式名称で学校名を記載するというルールが守れていない」と感じられる恐れがあります。

履歴書では学校名のみでなく会社名や資格名も正式名称を用いる必要があります。

Q2 私立学校の場合も県名は記入する?

私立学校の学歴を履歴書に書く際には、県名は記入しなくてよいでしょう。

「私立」のみを学校名に加えます。

公立の中学校・高校には学校の正式名称に「〇〇県立」「〇〇市立」が含まれるため、必ず全て記入してください。

Q3 履歴書の学歴はどこから記入する?

履歴書の学歴欄には、学歴を中学校から書くのか・高校から書くのかなど明確なルールは存在しません。

「義務教育は履歴書に書かなくてよい」と考える方もいます。

そのため、履歴書の学歴欄は自分の職歴や最終学歴に合わせて書き始めを調整するとよいでしょう。

例えば、「職歴が多く職歴欄のスペースが不足する場合は、高校卒業から書く」「有名な私立小学校を卒業している場合には、小学校から書く」など、ケースバイケースで考えてください。

履歴書の学歴で説明するべき範囲については、こちらの記事に詳しくまとめています。

関連記事:「履歴書の学歴はどこから書く?バイト履歴書の学歴欄の書き方を解説」

Q4 学校名が変更になった場合はどう書く?

在学中または卒業後に学校名が変更になった場合には、次の書き方を参考にしてください。

このような書き方であれば、学校名変更の事実を読む相手に分かりやすく伝えられます。

【在学中に学校名が変更された場合】

学歴・職歴
20XX4私立〇〇高等学校 入学(現:私立△△学園)
20XX3私立△△学園 卒業

【卒業後に学校名が変更された場合】

学歴・職歴
20XX4私立〇〇高等学校 入学(現:私立△△学園)
20XX3私立〇〇高等学校 卒業(現:私立△△学園)

まとめ

私立の学校を卒業した方は、今回紹介したような方法で履歴書の学歴欄を記載してください。

履歴書は採用後も保管される重要な文書であり、正しい書き方で自分の学歴を説明する必要があります。

また、採用担当者は履歴書を見ながら応募者の人柄やスキルを把握するため、履歴書は読む相手によい印象を与えられる仕上がりを目指すべきでしょう。

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