web面接が社会に浸透し、転職希望者は遠方の企業にも応募しやすくなりました。しかし、いざweb面接が決まった時に「対面の面接と面接内容に違いはあるのだろうか?」と不安に思う方も多いようです。
今回の記事では特に転職者に向けて、web面接で聞かれることや回答例・ポイントをまとめました。転職活動でweb面接を予定しているのなら、ぜひ参考にしてください。
web面接であっても、対面の面接と質問されることは変わらない
結論から言えば、web面接と対面の面接で質問の内容は大きく変わりません。そのため、web面接だから特別な質問が追加されるようなことはないのです。
面接対策をするのなら、対面の面接と同じ対策を行えば良いでしょう。
これまでに転職面接の経験がある方は、同じような質問がされると考えておいてください。
web面接の流れ
一般的なweb面接は、次のような流れで進みます。
1.最初の挨拶
2.自己紹介
3.志望動機や自己PR
4.企業からの説明
5.逆質問
6.終わりの挨拶
企業からの質問や説明など細かな順番は変わることもありますが、多くの場合は上記のような流れで話が進んでいくでしょう。
中途採用の面接で、必ず聞かれること
中途採用の面接では、必ず次のような内容の質問が聞かれます。ここでは質問の例だけでなく回答例や回答のポイントも一緒に紹介しましょう。
自己紹介
「まず自己紹介をお願いします。」というような言葉を面接官から受け取った後は、簡潔かつ分かりやすく自分についての情報を説明します。自己紹介は、応募者の第一印象が左右される質問だと言えるでしょう。
自己紹介の回答例
「〇〇〇〇と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。私は△△大学を卒業後に株式会社〇〇の〇〇課にて経理を5年間担当し、月次決算・年次決算業務などを行なっていました。業務処理のスピードと正確性には自信を持っています。このような経験が御社でも活かせると考え、応募いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。」
自己紹介のポイント
自己紹介は1〜2分程度にまとめ、何を伝えたいのかがぼやけないようにします。特に面接官が興味を抱くと考える点を重点的に伝えられると良いでしょう。
また、自己紹介はweb面接の冒頭で行われることから、この後の面接の流れを左右する可能性があります。何度も練習をして緊張を和らげておいてください。
志望動機
「当社を志望した理由を教えてください。」のような志望動機の質問は、応募者の入社に対する熱意を知るために行われます。
他の会社ではなく応募先を転職先に希望する理由が明確に伝えられると良いでしょう。
志望動機の回答例
「これまで経理として勤めてきましたが、より幅広い経理業務に携わりたいと考え転職を志しました。そんな時に、御社のスローガンである”社員が企業をつくる”という言葉に魅力を感じ、応募を決めました。御社の一員に加わり、新しい時代を担う経理として既存の枠にとらわれない働き方をしたいと考えています。」
志望動機のポイント
志望動機を答える時には、応募企業ならではの強みや特徴を見つけ「なぜ当社を希望しているのか」を明らかにしなくてはいけません。
客観的な情報を収集するためには、しっかりとした事前準備が必要でしょう。他の会社にも使えるような志望動機では、入社に対する強い意欲が伝えられません。
退職理由・転職理由
転職活動でのweb面接では、「よろしければ転職の理由を教えていただけますか?」のような退職理由・転職理由に対しての質問があります。
答えにくい質問だと感じる方も多いと思いますが、ネガティブな理由で退職・転職を決めたとしても、面接官に悪い印象を持たれない回答が出来るようにしてください。
退職理由・転職理由の回答例
「前職で従事していた〇〇の業務の中で△△分野に触れて興味を持ち、より理解を深めたいと考えたのが転職を決意した理由です。△△分野の第一線で活躍を続ける御社であれば、前職の経験を活かしながらスキルの習得が可能であると考えました。」
退職理由・転職理由のポイント
実際には多くの方が、給与が少ない・労働時間が多すぎる・職場の人間関係に問題があるなどネガティブな理由で退職・転職を決めるものですが、前職の悪口とも捉えられる説明をしてしまうと、面接官に悪い印象を持たれる恐れがあります。
前職の悪口を細かく説明する必要はないでしょう。
自己PR
自己PRと自己紹介の違いが分からないという方もいるようですが、自己紹介は自分に興味を持ってもらうために行うこと・自己PRは自分の強みを知ってもらうために行うことだと考えてください。
「自己PRをお願いします。」と言われたら、自分の強みを応募先に伝えられる機会であると思うべきです。
自己PRの回答例
「前職では、会計ソフト〇〇を利用して毎月の売掛金・買掛金の管理や月次決算・年次決算を担当していました。3人の部下をマネジメントし、一人ひとりの資質に合わせた割り振りや教育を行なっていました。御社では、この経験やスキルを活かし、マネジメント業務にも従事したいと思っています。」
自己PRのポイント
自己紹介が簡潔さを求められる一方で、自己 PRでは具体的に自分の強み・経歴をアピールすることが重要視されます。
未経験の職種に転職をする場合でも、現在の業務で培ったスキルや実績が強みになるでしょう。
逆質問
企業から最後に質問されることの多い逆質問は「何かご質問はありますか?」などという言葉で投げかけられます。
応募先に強い興味を持っているという姿勢がアピール出来るポイントなので、必ず何かの逆質問を返すようにしてください。
逆質問の回答例
「御社で大きなチャンスをいただくためには、特にどのような勉強をするべきでしょうか?」
「採用された場合、どのような流れで業務に携われるようになりますか?」
「御社が中途採用者に期待する点を教えてください。」
逆質問のポイント
実際の面接の最中で、逆質問を考えるのは難しい場合があります。そのため、逆質問は事前に準備しておくと良いでしょう。
面接中に面接官から回答を得てしまう可能性も考えられるので、いくつかのパターンを用意することをお勧めします。
web面接ならではの注意点
web面接と対面の面接では、具体的な質問内容・回答例・回答のポイントに大きな違いはありません。しかし、事前に知っておくべき注意点は存在します。
ここでは、web面接ならではの注意点について説明しましょう。
普段よりも大きめの声でハキハキと話す
対面の面接でも相手に伝わりやすい話し方をするべきですが、web面接の場合は声が聞き取りにくくなる恐れがあるので、普段よりも大きめ・ハキハキと・ゆっくり話す必要があります。
自分の話し方が相手にどう聞こえているかを知るために、録音または録画をしながら面接の練習をしてください。
視線はカメラに合わせる
ついつい画面に映った面接官の姿を見ながら話をしてしまう方が多いですが、面接官に「目を見て話をしている」と感じてもらうには、デバイスのカメラに視線を合わせなくてはいけません。
しかし、ずっとカメラを見つめていると相手の様子が把握出来ないため、相手が話をしている時には画面を見る・自分が話をする時にはカメラを見るというように使い分けると良いでしょう。
通信トラブルが起きても慌てない
web面接は、どんなに入念な準備をしても、通信トラブルによって面接が中断してしまう可能性があります。
通信トラブルは100%防ぐことが難しい問題ですが、面接官はトラブル発生時の対応力を見ていると考えるべきでしょう。
万が一相手との通信が途絶えて復旧出来ない場合、事前に確認しておいた電話番号に連絡をして再度日程を調整してもらうなど、落ち着いた対応が出来るようにしてください。
まとめ
web面接での質問・回答例・回答のポイントは対面の面接と大きな違いはありません。しかし、話し方・視線はもちろん、通信トラブル発生の可能性なども考慮した上で参加出来ると良いでしょう。
特にこの記事で紹介した「必ず聞かれる質問」は、自信を持って答えられるような準備をしておいてください。緊張しやすいという方でも十分な練習をしていれば、落ち着いて受け答えが出来るようになります。