転職活動をする際に応募書類について細かな指定がない場合、職務経歴書を用意するべきか悩んでしまう方が多いようです。
応募先から提出が求められていないときは、職務経歴書を提出するべきなのでしょうか?
今回の記事では、職務経歴書の必要性や書き方について詳しくまとめました。
職務経歴書を用意したらよいのか分からないという方は、ぜひ参考にしてください。
職務経歴書は求められていなくても必ず必要?
応募書類の中に職務経歴書の記載がない場合でも、応募に対する熱意を伝える目的で職務経歴書を添付することをおすすめします。
職務経歴書は、職歴・スキルなどを簡潔にまとめた文書であり、採用担当者に自分のキャリアの詳細を伝えるために役立ちます。
実は採用側からすると、履歴書の職歴欄のみから得られる情報では判断に困るケースも多いです。
そんな時に、「募集要項に記載はございませんでしたが、職務経歴書も併せて添付させて頂いております。選考の際にご参考にして頂ければと思います。」など丁寧な文面で職務経歴書を添付すると、採用担当者の印象がグッと良くなるでしょう。
採用担当者は情報が不足している応募書類を提出した応募者よりも、十分な情報がまとめられている応募書類を用意した応募者の方が、「採用への意欲が高い」と感じるものです。
「応募に対するハードルを下げて多くの応募者を募りたい」という意図から、職務経歴書の提出を求めないこともあり、本音は職務経歴書を読みたいと感じている企業は多いのです。
そのため、職務経歴書が求められていない場合でも、積極的に職務経歴書を添付すべきであると言えます。
求められていなくても職務経歴書を用意したほうが良い理由
明確に提出が求められていない場合でも、履歴書と一緒に職務経歴書も用意した方がよい理由には、次のようなものがあります。
職務経歴書の必要性を知り、理想的な応募書類が用意できるようになりましょう。
経験・スキル・実績をアピールできるため
職務経歴書は、履歴書の職歴欄よりも詳しく自分のキャリアを説明するために役立ちます。
企業名や仕事をした期間のみでなく、実際に担当した仕事内容・実績・成果・仕事に対しての工夫なども、アピールできるのです。
通常、企業名を聞いただけでは明確にならない応募者の仕事ぶりが、職務経歴書により採用担当者に伝えられると言えるでしょう。
結果的に、採用担当者は応募者が自社にどのように貢献できるのかをイメージしやすくなります。
強みや人柄を伝えられるため
履歴書の「自己PR」欄は非常にスペースが狭く、読みやすさも考えると200〜300文字程度に内容を収めなくてはいけません。
300文字以内の文章で自分をアピールしきることは、難しいと感じる方が多いでしょう。
その点、職務経歴書には定められたフォーマットがないため、自分の好きなように文章を作れます。
もちろん長過ぎる文章を書くべきではありませんが、一般的には300〜400文字を目安に自分のアピールポイントを記載できます。
職務経歴書が不要なケース
基本的に履歴書と職務経歴書はセットで提出するものだと考えて構いませんが、職務経歴書の提出が不要なケースも存在します。
この章では、職務経歴書を用意する必要がないケースについて説明します。
職務経歴書を用意するべきかどうか悩んでいるという方は、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
ケース1.「履歴書のみ提出」と記載がある
企業の中には、応募に対するハードルを下げる・人柄重視・面接重視などの理由から、応募方法に「履歴書のみ提出してください」「職務経歴書の提出は不要です」と明記している場合があります。
このようなケースで職務経歴書を提出してしまうと、「応募方法を十分に読んでいない人物」「企業からの指示に従えない人物」だと誤解を招く可能性が考えられるでしょう。
応募書類を用意する際には、職務経歴書が必要とされているかという点と同時に不要と明記されているかどうかも確認しなければいけません。
ケース2.アルバイトやパートに応募する
アルバイトやパートへの応募には、特別な指定がない限り職務経歴書を用意する必要はありません。
アピールしたいキャリアを持っている方や、履歴書のみでは自己PRが足りないと考える方は履歴書と一緒に職務経歴書を提出してもよいでしょう。
ただし、正社員への応募と同じように求人情報の応募方法に、「履歴書のみ」「職務経歴書の提出は不要」と明記されている場合は、職務経歴書の提出を控えます。
職務経歴書の作成方法
履歴書は手書きまたはパソコンでのデータ作成の2種類の作成方法がありますが、職務経歴書はパソコンで作ることが一般的です。
キャリレコやヤギッシュのような無料履歴書作成ツールを使用しても問題ありませんし、ワードやエクセルで作成しても大丈夫です。
職務経歴書に履歴書のようなフォーマットは存在しないため、必要な項目さえ記載されていれば自分の好きなように作成して構いません。
A4サイズの用紙で1〜2枚程度のボリュームにするとよいでしょう。
職務経歴書の書き方
この章では、職務経歴書の書き方について詳しく説明します。
職務経歴書は、職務要約・職務経歴・スキルや資格・自己PRの4つの項目で分類されます。
それぞれの項目の書き方を知っておきましょう。
職務要約
自分のキャリアを100文字程度で簡潔にまとめたものを、職務要約と呼びます。
具体的には3〜4行程度のボリュームで、企業名・事業内容・在職期間を含む経歴をまとめましょう。
職務要約があると、採用担当者は次に続く職務経歴を読みやすくなります。
職務経歴
職務経歴では、職務要約で短くまとめた情報を詳細に説明します。
具体的には、次のような情報を明らかにしましょう。
・企業名
・事業内容
・業務内容
・役職
・実績
・成果
職務経歴は、履歴書の職歴や職務要約では伝えられなかった細かな部分まで、説明できる重要な役割を持つ項目です。
スキルや資格
資格欄は履歴書にも存在しますが、スキル・資格欄を活用して自分が培ってきたキャリア・関連資格も記載します。
複数の資格を所有している方は、特に応募先で役立つ資格を優先すると自分のスキルをアピールしやすくなるでしょう。
自己PR
職務経歴書の最後に記載する項目が自己PRです。
職務経歴書の自己PRは履歴書の自己PRよりも多くのスペースを活用できますが、長過ぎる・内容が分かりにくい文章にならないように注意しましょう。
応募先で働きたいという意欲が強い方も、簡潔かつ伝わりやすい文章を作ることが大切です。
特に、自分が採用後に応募先にどのように貢献できるのか・企業が求める人材だと言える理由につながる自分の強みなどを、具体的な事例を含めてアピールします。
採用担当者の心に響く自己PRを作成できれば、採用の可能性を高められるでしょう。
添え状の書き方(職務経歴書が求められていない場合)
履歴書・職務経歴書を含む応募書類を郵送またはFAX送信など、手渡し以外の方法で提出する場合には、添え状(送付状)が必要です。
添え状には、挨拶や添付物の内容を記載します。
職務経歴書の提出が求められていない応募先に履歴書と職務経歴書を含む書類を送る際には、次のような添え状を用意するとよいでしょう。
拝啓 〇〇の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
このたび○○に掲載されていました○○職種の求人を拝見し、応募させていただきます。
私は4年間、〇〇の職務に従事してまいりました。在職中には主に〇〇を担当し、〇〇、〇〇等の業務を行って参りました。〇〇を強みとする貴社では、これまでの経験と資格を活かして□□事業に貢献したいと考え、応募させていただきました。
また募集要項に記載はございませんでしたが、選考の際にご参考になればと思い、職務経歴書も併せて同封させて頂いております。
ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
敬具
・履歴書 1部
・職務経歴書 1部(全◯枚)
上記の例文のような添え状であれば、自分のキャリアの簡潔な説明・自分が職務経歴書を用意した理由・応募に対する熱意を含む情報を、読みやすい短い文章で採用担当者に伝えられます。
必要なアレンジを加えて、自分が使いやすい添え状を作ってみましょう。
まとめ
職務経歴書の提出について応募方法に明記されていない場合や、職務経歴書の提出が任意であるケースでは、職務経歴書を応募書類として提出することをおすすめします。
職務経歴書では、履歴書のみでは伝えきれない職歴の詳細・自己PRが分かりやすくまとめられるため、自分のキャリアのみでなく応募に対する熱意もアピールできると言えるでしょう。
ただし、求人情報の応募方法で「履歴書のみの提出」を指示されている際は、職務経歴書は必要ありません。
これまで職務経歴書を作成した経験がない方や、職務経歴書を効率よく作りたいと考えている方は、キャリレコの職務経歴書作成機能を活用してみるのも手です。
「職務経歴書や履歴書を用意するのは面倒だな」という方は、ぜひご利用ください。