履歴書に職歴が書ききれない場合はどうする?対処法を詳しく解説

何度か転職経験がある方は、履歴書に職歴が書ききれない状態になることが多いようです。

しかし、履歴書に用意された学歴・職歴欄のスペースには限りがあります。

今回の記事では、職歴が多い方が分かりやすく履歴書の学歴・職歴欄を書くための対処法と職務経歴書を記入する際の注意点をまとめました。

履歴書の職歴欄に職歴が収まらない方は、ぜひ参考にしてください。

履歴書に職歴が書ききれないときの対処法

履歴書の学歴・職歴欄に自分の職歴が書ききれない場合は、次のような対処法が有効です。

書ききれない職歴の量に合わせて、最適な方法を取り入れてみてください。

対処法①:職歴欄のスペースが広い履歴書を使用する

履歴書にはさまざまなフォーマットがあります。
具体的には、学歴・職歴欄に多くのスペースが用意されているものや、自己PR・志望動機のスペースが広く確保されているものなどが存在します。

職歴が多い方は、初めから学歴・職歴欄が広めの履歴書フォーマットを活用するとよいでしょう。

履歴書の学歴・職歴欄のスペースは、「新卒用」「アルバイト・パート用」の履歴書では狭く、「転職者用」の履歴書では広くなっている場合が多いです。

現在では、インターネットでいくつもの履歴書フォーマットを手に入れられるため、まずは履歴書を下書きして自分が必要とする学歴・職歴欄の行数を把握してみてください。

転職者におすすめの履歴書テンプレートについては、こちらの記事で詳しく説明しています。

転職者向けの履歴書テンプレートをダウンロードできるサイトを紹介!

 

対処法②:学歴は「高校卒業」から記入する

職歴が多い方は少しでも職歴に使えるスペースを増やすために、高等学校卒業からの学歴を書くとよいでしょう。

義務教育である中学校の学歴は、履歴書に記入しなくても問題ありません。

学歴を高等学校卒業から始めれば、学歴欄で使う学歴・職歴欄の行数を1行減らせます。

ただし、高等学校や大学の中退は省略できません。

学歴で省略してよい部分は、義務教育である小中学校までになるため、気をつけましょう。

対処法③:入社と退職を1行にまとめる

職歴が多い方は、企業への入社と退職を1行にまとめて記入するという手段もあります。

特に転職回数が多い場合には、1行に入社と退職をまとめる書き方をすれば、履歴書に書き込める職歴を大幅に増やせるでしょう。

【一般的な職歴の書き方】

職歴
20204株式会社〇〇入社
20233株式会社〇〇退職

【1行に入社と退職をまとめた書き方】

職歴
20204株式会社〇〇入社(2023年3月退職)

 

対処法④:配属先や業務内容を省略する

履歴書の職歴欄では、企業名のみでなく配属先や業務内容も説明するべきだと考えられていますが、職歴が多い方は入社・退職以外を省略しても問題ありません。

特に、応募先に関係がない異動の事実なども省いてよいでしょう。

ただし、企業名や株式会社・有限会社を省略してはいけません。(株)(有)などの利用も避け、長い企業名も正式名称で書いてください。

対処法⑤:正社員以外の職歴はまとめて記入する

パートやアルバイトなど正社員以外の職歴が多い方は、正社員以外の職歴をまとめて記入するという手もあります。

【正社員以外の職歴をまとめる書き方】

職歴
202042020年4月〜2022年3月の期間に、飲食店パートとして3社のレストランに勤務
202342023年4月〜2024年1月の期間に、販売員のアルバイトとして2社の小売店に勤務

このような記入方法であれば、正社員の職歴に多くのスペースを残せます。

履歴書の職歴では、応募先の企業に関係する経験や正社員経験を優先して記載してください。

対処法⑥:「現在に至る」と「以上」を同じ行にまとめる

履歴書の職歴の最後に記入する「現在に至る」「以上」のための2行が用意できない時には、この2つを1行にまとめても構いません。

【通常の「現在に至る」「以上」の書き方】

職歴
20204株式会社〇〇入社
現在に至る
以上

【「現在に至る」「以上」を1行にまとめる書き方】

職歴
20204株式会社〇〇入社
現在に至る                                                                                           以上

また、最終職歴を書いた行にスペースが残っている場合には、「20XX年X月 株式会社〇〇入社 現在に至る   以上」という書き方をするという手もあります。

【「現在に至る」「以上」を最終職歴とまとめる書き方】

職歴
20204株式会社〇〇入社                                                                               現在に至る    以上

履歴書の学歴・職歴欄が数行だけ足りない時には、この手段が有効です。

対処法⑦:職務経歴書を活用する

職歴が多い方は、初めから履歴書に全ての職歴を記入するのではなく、職務経歴書を活用するのもおすすめです。

職務経歴書であれば、スペースの制限なく自分の職歴をまとめられます。

また、職歴が多いのみでなく、業務に関する細かな説明を加えたい方には、職務経歴書が適しているでしょう。

職務経歴書で職歴を説明する場合には、履歴書の職歴には直近の2〜3社のみを記入します。

最後に「詳しくは職務経歴書に記載しています」という文言も加えてください。

職歴(直近の2〜3社を記入後)
20204株式会社〇〇入社
本社 営業部に配属
現在に至る
詳細は職務経歴書に記載しております
以上

 

職務経歴書に記入する際の注意点

職務経歴書に職歴を記入する際には、次の注意点を意識する必要があります。

職歴は省略しない

職務経歴書も履歴書と同じように、職歴を省略したり調整したりしてはいけない文書です。

職歴を省略・前後を調整する行為は、職歴詐称になってしまい、内定取消しや懲戒処分を受ける可能性があります。

転職回数が多い方は、職務経歴書の作成に時間がかかりますが、どの職歴も省略してはいけないことを知っておいてください。

また、手書きではなくパソコンで職務経歴書を作成すれば、書き直しの手間がなくなり、複数の応募先にも応用可能な職務経歴書が作れるでしょう。

履歴書の内容と矛盾がないようにする

職務経歴書を作成する際の注意点として、履歴書と職務経歴書の内容に矛盾がないようにしなければいけません。

例えば、履歴書と職務経歴書の職歴で入社年月・退職年月が違っているまたは企業名が違うような状態では、採用担当者を混乱させてしまう恐れがあるでしょう。

また、職歴詐称を疑われる可能性も考えられます。

職歴をまとめる時には、見本とする自分の職歴の下書きを用意して、書き間違い・書き忘れが起こらないように注意してください。

【転職回数が多い人向け】職務経歴書の書き方:転職経験をプラスに伝えるポイントを解説

履歴書の職歴欄の書き方に関するQ&A

この章では、履歴書の職歴欄を書く時に生まれやすい疑問をまとめました。

Q1 短期のアルバイトやパートの職歴は書くべき?

基本的には、3ヶ月以内の短期アルバイト・パートの職歴は履歴書に書く必要がありません。

応募先の採用担当者は、応募者が自社に関係するどのような経験・知識を得ているのか知りたいと考えているためです。

ただし、職務内容が応募先の業務と関連性がある場合・その他の職歴がない場合には、短期のアルバイト・パートも職歴として記入した方がよいでしょう。

アルバイト・パートを職歴に記入するかどうかという判断基準は、以下のポイントを参考にしてください。

【職歴に書かなくてもよいアルバイト・パート】
・3ヶ月以内の短期アルバイト・パート
・学生の間のアルバイト・パート
・離職中のアルバイト・パート(短期間の場合)

【職歴に書くべきアルバイト・パート】
・応募先の業務と関連性がある
・アルバイト・パート以外の職歴がない
・アルバイト・パートでも雇用保険に加入していた

また、アルバイト・パートの職歴を履歴書に書く際には、正社員としての就業経験だと思われないように次のような書き方をしましょう。

職歴
20204株式会社〇〇 〇〇店 入社(アルバイト)

 

Q2 複数の派遣先がある場合はどう書く?

派遣社員は、派遣期間契約のもとで仕事をするため、複数の派遣先があることは珍しい話ではありません。

一般的には、次のような書き方で複数の派遣先を職歴にまとめます。

職歴
20204株式会社A(派遣元の会社名)に登録
20205 株式会社B(派遣先の会社名)に営業事務として就業(2021年4月まで)
20215 株式会社C(派遣先の会社名)に一般事務として就業(2022年4月まで)
20225 株式会社D(派遣先の会社名)に営業事務として就業(2024年4月まで)
20244派遣期間満了につき退職

派遣先の数が多くて職歴欄に書ききれない場合には、職務経歴書を用意した上で履歴書には次のように書くとよいでしょう。

職歴
20204株式会社A(派遣元の会社名)に登録
2020年4月〜2024年4月の間に3社の企業にて派遣社員として就業
(一般事務、営業事務)詳細は職務経歴書に記載しております

派遣社員としての職歴の書き方については、こちらの記事で詳しく説明しています。

複数の派遣元で仕事をした場合・派遣社員から正社員になった場合などの職歴の書き方も、分かりやすくまとめました。

派遣期間の職歴の書き方を詳しく解説:履歴書の記載例も紹介

 

Q3 同じ会社で雇用形態が変わった場合はどう書く?

同じ会社に勤めていて、就業期間内に雇用形態が変更された場合には、次のような書き方をおすすめします。

職歴
20204株式会社〇〇 派遣社員として入社
20234 正社員に登用

このような書き方をすれば、同じ職場内で雇用形態が変わったことが伝わりやすいでしょう。

まとめ

転職により職歴が多い方は、この記事で紹介したような方法で職歴をまとめてみてください。

職歴が多いことをコンプレックスと感じず、応募先に関係する職歴をアピールしながら履歴書を作成できるとよいでしょう。

また、工夫をしても履歴書の職歴欄が足りない場合や、職歴をより細かく説明したい時には、職務経歴書の活用をおすすめします。

 

キャリレコでは、用意された質問に答えていくだけで職歴はもちろん履歴書全体を作成できます。

職歴が多く、どのような履歴書のフォーマットを選ぶべきか悩んでいる方は、一度キャリレコで自分の職歴をまとめてみてください。

キャリレコの履歴書は何度でも簡単に修正できるため、職歴の書き方を工夫しながら職歴欄をまとめられるでしょう。

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