転職活動や就活で作成する履歴書には、なぜ顔写真が必要なのでしょうか？
今回の記事では、履歴書に顔写真が必要な理由と、顔写真なしで履歴書を提出するリスクについてまとめました。
「履歴書の顔写真は不要なのではないか？」「顔写真を用意せずに履歴書を提出してもよいのではないか？」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
履歴書は顔写真なしで提出してもよいのか？
一般的な履歴書には証明写真を添付するスペースが存在しますが、証明写真の有無についての指示が明らかでない求人が多いようです。
そのため、これまで意識せずに履歴書に顔写真を用意していたものの、その必要性が分からないという方もいることでしょう。
履歴書は顔写真を貼るのが原則
原則として、履歴書には顔写真が必要です。
求人の応募要項で顔写真について明記されていない場合でも、写真添付欄を空欄のまま提出してはいけません。
企業から指定されたサイズや履歴書の規格のサイズの写真を準備しましょう。
履歴書の顔写真を手に入れる方法には、証明写真機を使う、写真館で撮影してもらう、アプリを使用して自分で撮影するなどがあります。
現在ではスマートフォンのアプリを活用して証明写真を撮影することも可能ですが、明るさや背景に注意して、プロが撮影したような高い質に仕上げるようにしましょう。
履歴書の顔写真の仕上がりは、自分自身や履歴書全体の印象を左右します。
顔写真不要と指示された場合は貼らなくてよい
応募先から「履歴書に顔写真は不要」という指示を受けている場合には、履歴書の顔写真を用意する必要はありません。
ただしその指示が、「履歴書に顔写真を用意しなくてもよい」「顔写真を履歴書に貼ってはいけない」のどちらのニュアンスであるかを見極めましょう。
企業によっては、顔写真や性別を履歴書から削除し、応募者の経歴や志望動機・自己PRなどに注視した公平な採用活動を実施している場合があります。
応募要項に明確に「履歴書は顔写真不要」と表記されている時には、顔写真を用意しない方がよいでしょう。
応募要項の内容が分かりにくければ、直接応募先に問い合わせてみることをおすすめします。
なぜ履歴書に顔写真が求められるのか？
「顔写真不要」という指示がない限り、基本的に履歴書には顔写真が必要です。
この章では、履歴書に顔写真が求められる理由についてまとめました。
本人確認のため
履歴書の顔写真は、履歴書が本人によって書かれているか、本人による応募であるかを確認するためのものでもあります。
特に大企業の求人では、いたずらやなりすましによる応募の可能性があるためです。
証明写真は、本人以外が入手するのが難しいため、本人が応募しているという証拠として履歴書に顔写真が求められます。
また、書類選考を通過して面接を行う際、採用担当者は履歴書の顔写真と面接に訪れた本人が同一人物かどうかを確認できます。
仕事への丁寧さを見るため
履歴書や職務経歴書をミスなく丁寧に仕上げる取り組みは、仕事への丁寧さを表します。
応募先に提出する重要な書類すら完璧に作成できない応募者には、責任ある業務を任せられないと考えられても仕方ありません。
履歴書の必要項目の一つである顔写真を規定のルールに沿って用意することは、入社後の働きぶりと比例すると言えるでしょう。
また、ただ顔写真を貼るだけでなく、顔写真の質や印象、貼り方などに気を配ることで、細かな部分まで気遣いできる人材として評価される可能性があります。
そのため、履歴書に添付する証明写真は、写真館で撮影したような高い質のものを用意すべきでしょう。
第一印象を見るため
履歴書の顔写真は、応募者の第一印象を確認するために重要です。
第一印象は、仕事を進める上で重要な要素です。
特に顧客と直接関わる営業や接客などの業務を担当する社員は、第一印象が企業の利益に影響を与えることがあります。
また、社内での業務でも第一印象が良い社員の方が評価されやすい傾向があります。
例えば、いつも無愛想で不機嫌そうな社員よりも、明るく社交的な雰囲気の社員の方が仕事を頼みやすく、重要な業務も任せたいと感じるでしょう。
もちろん、採用は第一印象だけで決まるものではありませんが、重要な要素であることを理解しておいてください。
顔写真なしで履歴書を提出するリスクとは？
基本的に履歴書には顔写真を用意する必要があります。
顔写真のない履歴書を提出すると、それだけで採用のチャンスを逃す可能性があります。
万が一、顔写真なしで履歴書を応募先に提出した場合には、次のようなリスクがあると考えてください。
社会常識がない人だと判断される
大半の採用担当者は、「履歴書には顔写真を用意することが常識である」と考えています。
そのため、顔写真がない履歴書を提出すれば、履歴書の書き方に誤りがなかったとしても、社会常識がない人間・マナーが守れない人間という印象を与えてしまう恐れがあるのです。
そして、このような印象を持たれた応募者が書類選考を通過することは、非常に難しくなるでしょう。
素晴らしい経歴や心のこもった志望動機・自己PRを用意していても、顔写真がないという理由で採用のチャンスを逃すケースもあるため、気をつけましょう。
入社したい熱意が低いと思われる
履歴書は、応募者の採用を左右する重要な書類です。
その書類に必要な項目を埋められない応募者は、採用担当者に「入社に対しての意欲が低い」と思われる可能性があります。
誰もがどうしても自分が働きたいと考えている企業への応募書類には、手を抜くことはないでしょう。
顔写真を用意する努力をしなかった履歴書は、「入社への熱意が低い応募である」と判断されてしまうのです。
また、顔写真は評価対象の一つの要素に該当します。
そのため、顔写真がない履歴書を提出した応募者は、企業の採用活動を円滑に進めるための心遣いができないと考えられる恐れもあります。
書類不備と見なされる
証明写真が用意されていない履歴書は、”書類不備”と見なされて無条件で不採用になる可能性があります。
それは、「履歴書には顔写真を用意するべき」と考えている企業からすれば、顔写真が貼られていない履歴書は必要な情報が不足している状態なためです。
いくら応募者の経歴が素晴らしいものであったとしても、書類不備と見なされれば、選考を突破できないでしょう。
履歴書の顔写真を不要とするケースとは？
これまで大半の求人では履歴書に顔写真が必要でした。
しかし現代では、性別・年齢などの情報を排除して応募者と向き合い、応募者の経歴・人柄を重視した公平な採用を進めたいと考える企業が増えています。
なぜなら、採用担当者は顔写真が合否に影響を与える事実を知っているのです。
顧客のニーズが多様化している・労働者人口が減少しているなどの社会的な変化に対応するためには、企業は今まで通りの採用方法を変更する必要があります。
顔写真がない履歴書を見た採用担当者は、応募者の外見や性別・年齢・印象などの情報を排除した公平な書類選考を進められます。
応募要項に「履歴書の顔写真は不要」と記載している企業は、今までにない採用方法を取り入れているケースが多いと考えてください。
そのため、「履歴書の顔写真は不要」と指示がある求人に対して、顔写真を添付した履歴書を送るべきではないでしょう。
