転職や就職活動で利用する履歴書では自分の持っているスキルとして免許・資格をアピール出来ると良いですが、学歴や職歴の書き方は知っているけれど、免許・資格欄の書き方がよく分からないという方も多いようです。
正しい書き方が出来ていないと、せっかくのアピールポイントがマイナスポイントになってしまう可能性があるでしょう。履歴書の資格欄には守るべきルールが存在しているのです。
この記事では履歴書の免許・資格欄に自動車免許やその他の資格・免許を正しく記載する方法を説明しましょう。これから履歴書を作成するのなら、ぜひ参考にしてください。
履歴書の「免許・資格」欄の書き方の基本
まず全ての免許・資格に該当する履歴書の免許・資格欄の書き方を説明します。
これらのルールが守られていないと採用担当者に与える印象が変ってしまうため、必ず把握しておきましょう。
免許・資格は正式名称で記載する
免許や資格の種類によっては、その名称がとても長いものになる場合がありますが、名称は省略してはいけません。
自分が持っている免許や資格の正式名称が分からなければインターネットなどを使って調べましょう。
代表的な免許・資格の正式名称は下記の通りです。
・簿記:日商簿記検定○級
・秘書検定:秘書技能検定◯級
・英検:実用英語技能検定○級
・普通免許:普通自動車第一種運転免許
運転免許の正式名称については次の章で詳しく説明します。
「取得」「合格」を使い分ける
履歴書の免許・資格欄にはその免許・資格の正式名称の後に1文字分のスペースを空けて「取得」または「合格」と記載します。
具体的には、運転免許名の後は「取得」、試験名の後には「合格」、TOEICなどの試験では点数を表記後に「取得」を用いると良いでしょう。
年 | 月 | 免許・資格 |
平成22 | 8 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
平成27 | 1 | 秘書技能検定1級 合格 |
平成30 | 4 | TOEIC公開テスト 750点取得 |
以上 |
免許・資格を書く順番のルール
基本的に免許・資格欄には取得順に合わせて時系列で記載するというルールがありますが、運転免許だけは他の資格と分けて最初にまとめる方が読みやすくなります。
履歴書は採用担当者に短時間で確認される書類なので、「分かりやすさ」を工夫するのも良いでしょう。
また、免許を先、資格をその後に記載するという手段もあります。自分の免許・資格の種類や数に合わせて読む相手に分かりやすい順番を考えるようにしてください。
免許・資格の最後には「以上」と記載する
免許・資格を全て書き終えたら、最後の行の一行下の右端に「以上」と記載し、免許・資格についての説明を締めくくります。
「以上」は特に書き忘れが多い部分なので、漏れのないように注意しましょう。
免許・資格が何もない場合
免許・資格が何もない方でも免許・資格欄を空欄にしてはいけません。一行目に「特になし」次の行で「以上」と記載してください。
履歴書ではどの欄も空欄での提出を避けるべきです。空欄は「書き忘れ」と勘違いされる恐れがあるため、注意しましょう。
また、応募先の実務に関係する資格の取得を目指して勉強をしているのであれば、その資格の正式名称の後に「合格に向けて勉強中」という表記を使ってください。
採用担当者は履歴書の免許・資格欄をただのスキル確認だけではなく「学習意欲がある人間かどうか」を知るためにも活用しています。
自動車免許の正しい書き方
履歴書の免許・資格欄の基本的な書き方を説明しました。ここからは、多くの方が記載する自動車免許の書き方について詳しく説明しましょう。
運転免許の取得日の確認方法
運転免許の取得日は運転免許証に記載されていますが、表記方法が分かりにくいと感じる方が多いです。
運転免許証の左下に3つ並んでいる日付が免許取得日を表しています。
・二行目「他」:普通自動車の免許取得日
・三行目「二種」:第二種免許の免許取得日
普通自動車免許のみを取得している場合は、二行目のみに日付の記載があることになります。
しかし、普通免許以外に「他」の区分にあたる免許取得済みの方は、運転免許証のみで免許取得日を確認出来ません。運転免許試験場や警察署に行って確認をする必要があるでしょう。
運転免許の種類の確認方法
自分が取得済みの運転免許の種類も免許証で確認可能です。運転免許証の下部分にある表の中に取得済みの免許証の種類が縦書きで記載されています。
運転免許証では免許証名の略称が用いられているため、履歴書には必ず免許の正式名称を記載してください。
運転免許証の正式名称
先ほども説明したように、履歴書に記載する免許・資格は正式名称を用いる必要があります。
代表的な運転免許証の正式名称は下記の通りです。
・中型:中型自動車第一種運転免許
・準中型:準中型自動車第一種運転免許
・普通:普通自動車第一種運転免許
・大特:大型特殊自動車免許
・大自二:大型自動二輪車免許
・普自二:普通自動二輪車免許
・小特:小型特殊自動車免許
・原付:原動機付自転車免許
・け引:牽引自動車第一種運転免許
・大二:大型自動車第二種運転免許
・中二:中型自動車第二種運転免許
・普二:普通自動車第二種運転免許
・大特二:大型特殊自動車第二種免許
・け引二:牽引自動車第二種運転免許
特に普通免許は「運転免許証」「普通自動車免許証」と略してしまう方が多いため、注意してください。
AT限定の免許を持っている場合
普通自動車免許取得時にAT限定の免許を取得した方は、履歴書に「AT限定」と記載する必要はありません。
ただし業務でマニュアル車を運転する可能性がある際には、運転が出来ない事実を伝えるために「普通自動車第一種免許(AT限定)取得」と記載した方が良いでしょう。
複数の運転免許を取得している場合
免許や資格は自分のスキルのアピールであるため、複数の免許を取得しているのなら全て記載すると良いですが、あまりに免許・資格の数が多い方は入社後に使用予定のないものを省略しても良いです。
運転免許を複数記載する際には、取得日が古いものから順番に記載していきます。
2017年3月以前に運転免許を取得している場合
2017年3月11日以前に普通自動車免許を取得し、免許更新をしている方は改正道路交通法によって免許の種類が「普通」から「準中型」に変わっています。
免許の条件欄にも「準中型で運転出来る純中型車は準中型車(5t)に限る」という記載があるはずです。
そのため、履歴書の免許・資格欄に「準中型自動車第一種免許(5t限定) 取得」と記載することも可能ですが、普通自動車しか運転する予定がないのであれば「普通自動車第一種免許」と記載した方が良いでしょう。
ペーパードライバーの場合
ペーパードライバーで運転は出来ない・したくないという方でも免許を持っているのであれば履歴書の免許・資格欄に運転免許を取得していることを記載して構いません。
ただし業務上で運転が必要な場合には、ペーパードライバーである事実を書き添えておきましょう。
履歴書の免許・資格欄だけを見た採用担当者は「この人は運転が必要な業務が任せられる」と考えてしまうためです。事前申告をしておくことで思わぬトラブルを避けられます。
まとめ
履歴書の免許・資格欄の基本的な書き方と、運転免許の記載方法について詳しく紹介しました。
最も大切なポイントは自分が持っている免許・資格を採用担当者に正しく伝え自分のスキルをアピールすることです。
この記事を参考に、本来であればプラスの要素である免許・資格欄が自分の評価を下げてしまう結果にならないよう、丁寧かつ最新の注意を払って履歴書に記載するようにしてください。