SDGsへの貢献に繋がるペーパーレス化とは?効果や進めていく方法を解説!

ペーパーレス化はテレワークを進めるために欠かせない取り組みであり、SDGsへの貢献につながるものです。しかしペーパーレス化にもいくつかのデメリットがあることを忘れてはいけません。

今回の記事では、ペーパーレス化の効果やデメリットとともにSDGsとの関係性について説明しましょう。ペーパーレス化を企業で進めたいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

ペーパーレスとは

ペーパーレスとは文字通り紙の使用を最小限に抑える事を指しており、印刷されたものではなく電子化された資料を使う・データとして保管するなどがペーパーレス化された状態の例です。業務効率化やテレワークを定着させるために欠かせない取り組みの一つだと言えるでしょう。

ペーパーレス化はビジネスの場だけでなく、デジタルブックやデジタルチケットなど私生活にも浸透しています。

SDGsとは

SDGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」という意味があり、2015年9月の国連サミットで採択されました。SDGsは2030年までにより良い世界を目指す交際目標であり、先進国・発展途上国の両方が取り組むべきことです。

その目標は下記のような17個が設定されています。

1.【貧困】貧困をなくそう
2.【飢餓】飢餓をゼロに
3.【保健】すべての人に健康と福祉を
4.【教育】質の高い教育をみんなに
5.【ジェンダー】ジェンダー平等を実現しよう
6.【水・衛生】安全な水とトイレを世界中に
7.【エネルギー】エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.【経済成長と雇用】働きがいも経済成長も
9.【インフラ・産業化・イノベーション】産業と技術革新の基盤をつくろう
10.【不平等】人や国の不平等をなくそう
11.【持続可能な都市】住み続けられるまちづくりを
12.【持続可能な消費と生産】つくる責任つかう責任
13.【気候変動】気候変動に具体的な対策を
14.【海洋資源】海の豊かさを守ろう
15.【陸上資源】陸の豊かさも守ろう
16.【平和】平和と公正をすべての人に
17.【実施手順】パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsに力を入れる企業のブランドイメージは上がりやすく、新たなイジネスチャンスを得られる可能性が高まるでしょう。社員のモチベーションアップも期待出来ます。

ペーパーレスとSDGsの関係

17個の目標の中でも、ペーパーレスに直接関係する目標「12.【持続可能な消費と生産】つくる責任つかう責任」「13.【気候変動】気候変動に具体的な対策を」「15.【陸上資源】陸の豊かさも守ろう」の3つです。

それぞれの目標のゴールとターゲットは次の通りです。

12.【持続可能な消費と生産】つくる責任・つかう責任

持続可能な消費と生産のパターンを確保するために、2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用の達成・廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により廃棄物の発生を大幅に削減するというターゲットが設定されています。

13.【気候変動】気候変動に具体的な対策を

気候変動とその影響に立ち向かうための緊急対策を取るというゴールに向かい、気候変動の緩和・適応・影響軽減及び早期警戒に関する教育や制度機能の改善を進めます。

15.【陸上資源】陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護・回復をゴールとして、砂漠への対処や土地劣化の阻止と回復に取り組みます。世界全体で新規植林や再植林を大幅に増加させ、森林現象を阻止しながら劣化した森林の回復を目指しているのです。

ペーパーレス化の効果

企業がペーパーレス化を進めることで得られる効果には次のようなものがあります。

コストの削減

ペーパーレス化は紙代・印刷代・人件費・保管費・処分する書類の廃棄費を節約する効果が得られる取り組みです。これにより、書類を管理するための人件費も削減出来るでしょう。

業務効率の向上

ペーパーレス化を進めることで、いくつものファイルを開いて必要な書類を探すなどの手間が省けます。また、書類を郵送する手間もなくなり効率良く業務が進められるようになるのです。

電子化されたデータは簡単に送受信可能で、キーワード検索をすればすぐに見つけるべき文書が手に入ります

セキュリティーの強化

印刷された紙を紛失してしまうと、重要な情報を簡単に漏洩させてしまう恐れがあります。電子化されたデータは権限設定が可能で、ログ管理によって誰がデータを閲覧したか・修正を加えたかなどの情報を記録出来るのです。

また、地震や火事などの災害に遭った時にもクラウドに保存されたデータを失う心配はありません。

企業のイメージアップ効果

ペーパーレス化に取り組んでいる企業は紙を作るために森林が伐採されることを防ぎ、環境保護に力を入れていると言えます。

限りある資源を守る取り組みに対して、企業のイメージを向上される効果が期待出来るでしょう。

ペーパーレス化のデメリット

企業はペーパーレス化によって多くの良い効果を得られますが、ペーパーレス化にはいくつかのデメリットがあることも知っておかなくてはいけません。

電子化できない書類がある

ペーパーレス化が定着しても全ての書類が電子化出来るわけではありません。

具体的には「任意後見契約書」や「事業用定期借地権設定のための契約書」など、法律上書面での作成が認められている書類が存在するのです。これらの書類は現段階では電子化が認められていません。

機器やシステムの導入コストが掛かる

これまで従業員にタブレットやパソコンを配布していない企業では、ペーパーレス化のために端末を用意しなくてはいけません。また、サーバーやツールなどの機器・システム導入コストも必要でしょう。

システム障害やデバイス故障のリスク

デバイスなどの機器は多かれ少なかれ故障するものであり、ツールのシステム障害も予防することは不可能です。

資料が急に用意出来なくなる・消失する恐れも考えられるため、自動バックアップやミラーサーバーの設置などの対策が必要です。

ペーパーレス化を進める方法

最後に、効率良く企業でペーパーレス化を進める方法についてまとめました。

企業全体でペーパーレス化に取り組む

部署単位や一個人でペーパーレス化に取り組んでも、期待する効果は得られません

効果的な方法でペーパーレス化を推進し、従業員全員にその重要性を理解してもらい、同じ方向を向いてペーパーレス化を進めることが大切です。

適した機器やシステムを活用する

電子化に手間のかかるシステムや不効率なツールを導入してしまうと、ペーパーレス化の足枷になります。

誰もが使いやすくペーパーレス化によって業務を効率化可能なシステム・ツールを用意すれば、スムーズにペーパーレス化が定着するでしょう。

計画的に実施する

企業規模が大きくなるほど、一度に全ての業務・部署でペーパーレス化を実施することが難しくなります。

まずは小さい範囲から着手し、出てきた課題を一つ一つ解決しながら段階的に進めていきましょう。

まとめ

ペーパーレス化はコスト削減・業務効率化・セキュリティの向上・企業イメージのアップなどの効果が得られ、SDGsにもつながる取り組みです。

ツールの導入費用がかかるなどのデメリットも理解する必要がありますが、得られる効果の方が大きいと言えるでしょう。

ペーパーレス化を進めたいと考えているのなら、従業員全員で同じ方向を向き段階的に話を進めてください。スムーズにペーパーレス化を浸透させられるツールの導入も検討しましょう。

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