転職希望者が職務経歴書を書く際に、最も苦戦するのが自己PRです。
「何を書けばいいのか分からない・・」
「アピールすることは決まっているけど上手くまとまらない・・」
こんな悩みを抱える人もいるのではないでしょうか。
この記事では、職務経歴書の自己PRが思いつかない人が、すぐに書けるようになる方法を解説します。
職務経歴書の自己PRが思いつかない理由
そもそも、なぜ職務経歴書の自己PRが思いつかないのでしょうか。
思いつかない理由を自分で把握することができれば、そこから解決に導くことができます。
ですので、職務経歴書の自己PRが思いつかない理由をケース別に以下にまとめます。
自己PRの書き方が分からない
「そもそも、自己PRって何を書くものなの?」
「志望動機と何が違うの?」
このように、“そもそも自己PRの書き方が分からない”という人がいます。その場合、自己PRが思いつかないのは当然です。
そのような方は、職務経歴書の自己PRには何を書けばいいのか、どんな構成で書けばいいのかを知るところから始めましょう。
文章を書くのが苦手
「アピールしたいことはあるけど、上手にまとまらない・・」
「途中まで書いたけど文脈がおかしい気がする・・」
このように“文章を書くのが苦手な人”は、企業にアピールしたい強みを文章にまとめられない場合が多いでしょう。
そのような方は、職務経歴書の自己PRを書く際の、文章の組み立て方を知るとスムーズに書けるようになるでしょう。
応募職の経験・実績がない
「今までと全く別の業界に転職するから、アピールポイントがない・・」
「分かりやすい実績がないから書くことがない・・」
このように“応募職の経験・実績がない人”は、企業にアピールすることがないと思ってしまう場合があります。しかし、企業は前職の実績や経験だけを求めているわけではありません。
応募企業で活かせる強みを見つけて、それを職務経歴書の自己PR文に反映させましょう。
【自己PRの書き方が分からない方向け】職務経歴書の自己PRの基本的な構成&書き方
職務経歴書の志望動機は”その企業で働きたい理由”を書くのに対し、自己PRは“その企業で役立つ自分の能力”を書きます。
また、職務経歴書の自己PRは300〜400字が適切です。
履歴書に書く自己PRよりも詳しく書きましょう。
以下で職務経歴書の自己PRの基本的な構成と書き方を解説します。
①結論を述べる
まず、職務経歴書の自己PRは結論から書き始めます。
最初に結論を書くと、読み手が文章の要点を掴みやすいためです。また、アピールしたい点を強調することもできます。
【例文】
「私の強みは正確なデータ分析ができることです。」
「私は粘り強さを強みとしています。」
②具体例と共に根拠を述べる
自己PRに自分の能力を書くだけでは、その信憑性・情報量に欠けます。
「私は優しいです」と言われて、「この人は優しい人なんだ」と素直に受け止める人は少ないでしょう。そこで、「ボランティアに頻繁に参加し、表彰された」という補足情報を加えると、信憑性が増します。また、具体的にどのくらい優しい人なのか想像しやすくなるのです。
ですので、結論で述べたことに信憑性を持たせるために、以下の例文のように具体的なエピソードを述べましょう。
【例文】
「私は前職で、数人の新人教育を任されていました。ですので、自分のタスクをこなしながら、新入社員のタスク管理を同時に行う必要がありました。その中で、仕事の優先順位を考えて効率的に仕事を回せるようになりました。また、新人の教育に割く時間を多く取る余裕を作ることができました。」
「私は前職のコンサルタント職で、相手の立場になって様々な視点から考えることを意識していました。その過程で、目に見える課題を深堀し、誰も気づかなかったような根本的な課題を発見することができるようになりました。」
③自分の能力が応募する企業でどのように活きるかを述べる
最後に、アピールした能力が応募した企業の業務で、どのように活かすことができるかについて述べます。
例えば、「柔軟な考え方ができます」と事務職募集の企業にアピールしたとします。しかし企業は、その情報のみでは、業務にどのように活かすことができるのか想像がつきません。
そのため、書類選考の時点で落ちてしまう可能性が高いです。
つまり、自分の能力が企業にどのような利益をもたらすのかを伝えることが肝心なのです。
【例文】
「貴社では固定概念に囚われず、顧客の特徴を分析し、柔軟に営業をすることで成約率を上げたいと考えております。」
「事務職の業務であるデータ管理や、マニュアル作成を素早く適切に行うことで業務の効率化を図り、貴社に貢献したいと考えております。」
【文章を書くのが苦手な方向け】職務経歴書の自己PRの書き方
職務経歴書の自己PRの構成や書き方が分かっても、文章に簡潔にまとめるのが苦手で時間がかかってしまう人もいるでしょう。
ですので、以降で文章を書くのが苦手な人向けの自己PRの書き方を解説します。
書きたいことを短い文章でまとめてみる
文章を書くのが苦手な方は、書きたいことを一文に収めようとする傾向にあります。一文に収めると、文章が長くなるため、読み手が読みにくくなります。ですので、自己PRなどの重要な文書では簡潔に書くために、適度に文を区切りましょう。
書きたいことを一度短い文章で書き並べてみましょう。それだけで構成のイメージが湧いてくることがあります。
以下で例を紹介します。
【例】
私の強みはタスク管理力です。前職で新人教育をしていました。そこで自分の仕事と新入社員のタスクを同時にこなしました。仕事の優先順位を意識するようになりました。そうしたら余裕が生まれました。効率が良くなりました。
「私の強みはタスク管理力です。私は前職で、数人の新人教育を任されていました。ですので、自分のタスクをこなしながら、新入社員のタスク管理を同時に行う必要がありました。その中で、仕事の優先順位を考えて効率的に仕事を回せるようになりました。また、新人の教育に割く時間を多く取る余裕を作ることができました。」
職務経歴書の自己PRは箇条書きにしてOK
前出で自己PRの文章の構成について解説しました。しかし実は、職務経歴書の自己PRは箇条書きで書いても大丈夫です。
箇条書きで書くと、読み手が読みやすくなったり、アピールしたい能力を多く書けたりなどのメリットがあります。
文章を書くのが苦手な人は、箇条書きで書くと簡潔にまとめることができるでしょう。
以下で、職務経歴書の自己PRを箇条書きで書く場合の例文を紹介します。
【例文】
・PCスキル:プレゼン資料の作成や、Excelの簡単な関数を使用できるレベル
・営業力:顧客によってアプローチ方法を変えることで成約率を上げる
・コミュニケーションスキル:どこへ行ってもその場に馴染むことができる
・クリエイティビティ:アウトドアが趣味で、自分で創造して行動に移すことができる
以上の強みを活かし、企画営業職として営業は勿論、企画チームではクリエイティビティを発揮し、貴社に貢献したいと考えております。
【経験・実績がない方向け】職務経歴書の自己PRの書き方
応募職が前職と全く違う職種である場合や、目立った実績がない場合、何をアピールすればいいか悩む人もいるでしょう。
ですので、以下で経験や実績がない人向けの自己PRの書き方を解説します。
自己分析して長所を洗い出す
企業は経験や実績だけを求めているわけではありません。
人柄や仕事に向いているかどうかなどを、自己PRから判断します。
ですので、経験や実績がない人は、自己分析をして自分の長所を洗い出してみましょう。そうすることで、企業にアピールできる自分の長所が見つかる可能性があるためです。
登録不要で自己分析ができるツールを以下で3つ紹介します。
以上のツールを使用して洗い出した長所を自己PRにする例を紹介します。
【例】
・慎重に考え行動する
・いつも穏やか
・抜群のクリエイティビティ
・粘り強い
・プロフェッショナルな仕事ぶり
私の強みは慎重に考えて行動することです。感情をコントロールすることに長けていて、どんな時でも穏やかに対応することができます。前職でクレーム対応をした際も、社員から頼られる存在になることができました。また、業務上での勉強を怠らずに、初心の気持ちを忘れない粘り強さもあります。貴社では、プロフェッショナルな事務を目指して貢献したいと考えております。
応募する職に求められるスキルを書き出す
「経験や実績がない場合、業務上のスキルはアピールできない」と考えてしまう人も多いでしょう。
しかし、業務に求められるスキルは1つや2つではありません。ですので、応募職に求められるスキルをできる限り書き出してみましょう。
そうすることで、その中に自分が持っているスキルを業務と関連づけることができる可能性があるためです。
以下で応募職に求められるスキルを書き出し、自己PRに落とし込む例を紹介します。
・創造性
・目標達成能力
・プレゼン資料作成スキル
・マーケティングスキル
・柔軟性
・コミュニケーション能力
・広告運用スキル
・商品開発スキル
・調査能力
私の強みはマーケティングの考え方ができることです。私は前職で、顧客目線に立って商品を販売することを意識しておりました。どのように商品を配置すれば売り上げが伸びるのかなどを考え、商品ごとの顧客ニーズを把握しました。売上は1.2倍になり、商品の配置やデータ管理を任されるようになりました。貴社では前職で身に着けたマーケティングの考え方を活かして、ユーザーに寄り添った商品を企画し、貢献したいと考えております。
【すぐに使える!】職務経歴書の自己PRに書くアピールポイント一覧
職務経歴書の自己PRに書く強みが思いつかない方は、どんな性格・スキルが強みになるのかを見てみましょう。以下でアピールポイントの一覧を紹介します。
性格 | スキル | |
誠実 | 粘り強い | PCスキル |
真面目 | 目標達成能力 | タスク管理能力 |
慎重 | 謙虚 | 状況把握力 |
有言実行 | 負けず嫌い | リーダーシップ |
芯がある | コミュニケーション能力 | プレゼン能力 |
共感能力 | 感受性が豊か | 外国語能力 |
傾聴力 | 活動的 | 分析力 |
好奇心が旺盛 | 柔軟な考え方 | 提案力 |
素直 | 協調性 | 企画力 |