感染症予防や業務効率化の観点から、対面ではなくweb上で採用面接が行われることが増えました。
web面接には、表情や雰囲気が伝わりにくい、職場の雰囲気が感じられないなどのデメリットも存在しますが、カンペを用意して面接に挑めるというメリットがあります。
この記事では、web面接でカンペを使う時に、面接官にカンペの存在がバレないようにする方法についてまとめました。これからweb面接をする予定がある方は、ぜひ参考にしてください。
web面接でカンペを使ってもいいのか?
web面接でのカンペの利用は悪いことではありません。特に短期間で複数の企業とweb面接をする予定がある場合には、カンペの活用によって面接のための準備時間を削減することも出来るでしょう。
ただし、カンペの存在が面接官に気づかれる事態は避けるべきです。
応募者にとっては効率的な方法だとしても、一部の面接官はカンペに良い印象を持ちません。「カンペを読んでいるから本気度が低い」と解釈されてしまう可能性があるのです。
面接官にカンペの存在を気づかれないためにも、全てをカンペに頼るのではなく、しっかり面接に向けての準備をした上で、絶対に面接で伝えたいことや注意事項のみをカンペに書いておくなど、面接の補助的に使うようにしてください。
面接官にカンペがバレる原因
先ほどもお伝えしたように、web面接のカンペ利用はなるべく面接官に気づかれない方がいいものです。しかし、次のようなことが原因でカンペの存在が目立ってしまうことがありますので、気をつけましょう。
原因1 カンペを棒読みしてしまう
カンペに記載した情報をもとに話をする時には、その読み方が「棒読み」にならないように注意してください。
棒読みでは、どんなにカンペの内容や置き場を工夫しても、カンペを読んでいることが面接官にバレてしまいます。
心配な方は一度自分がカンペを読んでいる様子を録音し、棒読みになっていないかどうかを確認すると良いでしょう。
原因2 視線に違和感が感じられる位置にカンペを置いてしまう
手元など自分が下を向かなければ見えない位置にカンペを置くと、面接中に何度も下を見ることになり、面接官は違和感を感じます。通常、対面の面接では下を見たり、横を向いたりすることはないので、不自然に映るのです。
カンペを置く位置は、自分の視線が向いていて違和感のない場所にする必要があります。
原因3 カンペに書かれた内容だけスラスラ話す
カンペを用意したとしても、面接ではカンペに書かれた内容だけが質問されるわけではありません。
自分で答えを考える質問よりも、カンペに書かれた質問に対しての答えの方がスラスラと話せてしまうものですが、返答スピードや話し方に違いがあると、面接官はカンペの存在を疑ってしまうでしょう。
カンペの有無に関わらず、ゆっくりと伝わりやすい話し方が出来るようにしてください。
原因4 カンペ自体が画像に映り込んでしまう
カンペを使用する時には、カンペが画面に映り込んでいないかよくチェックする必要があります。
web面接前には、カメラチェックを入念に行い、カンペの映り込みがないかはもちろん、自分の目線や見え方についても確認しておいてください。
姿勢は相手に与える影響を左右する部分なので、パソコンの置き方や椅子の高さなども工夫するべきです。
カンペをバレずに使うには【カンペに何を書くか】
カンペに書かれている内容が多すぎると、カンペの中で情報を探す手間がかかり、視線が泳いだり、会話の途中で違和感のある「間」が生まれたりしてしまいます。
カンペをバレずに使うためには、カンペに書く内容自体を精査する必要があるでしょう。
要点・キーワードのみをまとめておく
カンペに長文を書いてしまうと、やはり違和感のある目線や話し方になってしまいます。
カンペには要点やキーワードのみを記載し、その要点やキーワードをもとに話をするという練習を事前にしておくと良いでしょう。要点やキーワードだけをカンペに記載することで「棒読み」も防ぐことが出来ます。
また、面接で伝えたいことを完璧に頭に入れていたとしても「大切な面接で緊張から頭が真っ白になってしまった」という人も多いです。このような時にも要点・キーワードが書かれたカンペが役に立ちます。
必ず伝えたいフレーズを書いておく
「〇〇の全国シェア○位」「他社にはない〇〇技術」などの応募先の特徴、志望動機、自分の目指す将来像などに使用するフレーズは暗記できると良いですが、咄嗟に覚えたはずのフレーズが出てこないこともあるため、カンペに書いておくと良いでしょう。
特に技術的な特徴や実績を会話に加えると、応募先について十分調査した上で面接に挑んでいるという熱意が伝えられ、応募に対しての本気度をアピール出来ます。
文字の大きさや色を工夫する
カンペは一瞬で内容が理解出来るものであることが好ましいです。そのため、文字を小さく書き過ぎない、色分けをして書くなど分かりやすくする工夫をしましょう。
カンペが読みにくいからと言って、パソコン画面に顔を近づけたり、目を細めたりするような動作は避けなくてはいけません。
返答だけでなく注意事項を書いておくのも良い
特に面接が苦手な人は、どんなに意識しても本番で思うように自分をアピール出来ないことがあります。このような場合は、カンペに注意事項を記載しておくのも良い手段です。
・下を見ない
・背筋を伸ばす
・明るい表情で
・カメラ目線で話す
などを目に入るところに用意しておけば、緊張や時間の経過で抜けてしまいがちな面接時の態度を定期的に正せるでしょう。
面接では会話の内容も大切ですが、表情や態度で相手に与える印象が大きく変わるものです。
カンペをバレずに使うには【カンペの位置・置き方】
カンペをバレずに使うためには、適切な位置にカンペを置く必要があります。下を向かなくてはカンペが見られない手元や、横を向く羽目になってしまうパソコン横にカンペを置くことは絶対に避けてください。
カンペをカメラの背後に貼っておく
ほとんどのパソコンでは液晶画面の中心上部にカメラが搭載されています。後付けでカメラを設置する場合も、多くの方は同じような位置にカメラを付けておくでしょう。
厚めの紙を使ってテープなどで貼れば、カメラのすぐ後ろの位置にカンペを用意出来ます。また、壁に向かい合う形で座り、パソコンの後ろの壁のカメラ付近にカンペを貼るのも良いでしょう。
カメラのすぐ横に付箋でカンペを貼る
カンペの文字量が少ない場合は、付箋に内容を記載してカメラのすぐ横に貼るという方法もあります。カメラにカンペが被らないように注意しましょう。
パソコン画面の半分をカンペに使う
カンペを紙ではなくWordなどのデータで作成し、パソコン画面の半分をカンペの表示に使用します。カンペが映り込む可能性はゼロになりますし、パソコン画面を見ての面接になるため、カンペを読む時の視線に違和感を感じられることも防げるでしょう。
また、作ったカンペは内容を調整すれば何度も利用可能で、簡単に修正出来ます。
まとめ
web面接にはデメリットもありますが、カンペが利用可能であるという点は応募者にとって大きなメリットだと言えます。
ただし、一部の面接官はweb面接でのカンペ利用に良くない印象を持つことも、認識しておかなければなりません。
面接の準備をしっかりとした上で、カンペは補助的に使い、自信を持って面接に臨めるようにしましょう。