採用面接にweb面接を選択する企業が増え、この流れは今後も継続すると考えられています。web面接は遠方の企業に応募しやすくなり、また遠方の応募者でも採用しやすくなることから、企業・応募者の両方にメリットが多い面接方法です。ただし、web面接自体のノウハウが不足しており、初めてweb面接を受けるという方も多いため、web面接の流れを知りたいと思う方もいるでしょう。この記事では、web面接の流れについて分かりやすく説明します。
web面接、対面面接との違いとは
web面接と対面面接では、面接自体の内容に大きな違いはありません。面接の手段が変わるだけで、面接官からの質問内容や評価方法、守るべきマナーは基本的に同じです。
ただし、それぞれにメリット・デメリットがあります。例えば、web面接では企業の場所に関わらず応募できるというメリットがありますが、面接の場の雰囲気を感じにくいなどのデメリットがあるでしょう。そのため、web面接と対面面接が選択可能な場合には、自分に適した面接手段について、よく検討してください。
web面接の流れ1 事前準備
web面接を成功させるためには、万全な事前準備が必要です。直前になって慌てることのないように、1週間以上前から準備を進めましょう。時間に余裕があれば、追加で購入するものがあっても用意出来ます。
事前準備1 web面接を受ける環境を整える
白い壁が背景に来る場所にパソコン・スマホを設置し、必要であればイヤホン・スマホスタンドなどを購入します。また、安定した通信環境で面接を受けるために、インターネット環境も整えておきましょう。
面接に使用するツールを事前にダウンロードして動作確認も行います。面接当日に操作方法で困ることのないようにしてください。
(web面接の背景については、こちらで詳しく解説しています。「web面接の場所と背景|自宅以外で受ける場合・白い壁がない場合も解説」)
(web面接をスマホで受ける場合は、こちらもご覧ください。「【web面接をスマホで受ける】確認必須のチェックポイント」)
(web面接でイヤホンを使う場合は、こちらもご覧ください。「web面接でイヤホンを使ってもいいのか?イヤホンの選び方と使用時の注意点を解説」)
事前準備2 身だしなみの準備
web面接は基本的にスーツで参加します。対面面接と同じ身だしなみだと考えれば良いでしょう。ただし、面接官が画面越しに見た姿が判断基準になるため、鏡で確認するだけでなく画面越しの自分の姿も確認してください。実際の色よりも髪色が明るく見えたり、顔色が悪く見えたりするなど改善点があれば、事前に対策を考えましょう。
必要であれば照明を変えてみたり、女性の場合は化粧の仕方を工夫したりするなどの方法で、面接官に与える印象を変えられます。
(web面接の身だしなみについては、こちらで詳しく解説しています。「web面接の服装・髪型・メイク・マスクの注意点を解説|よくある疑問も解決」)
事前準備3 カンペを作る
web面接の大きなメリットの一つに、カンペが利用出来るという点があります。特に緊張して頭が真っ白になってしまうという方は、カンペが役に立つでしょう。
カンペは面接官に気づかれないように手元などには置かず、カメラ付近に貼り付けておきます。「ゆっくり話す」「笑顔で」など自分への注意点を書いておくのもおすすめです。
(web面接のカンペについては、こちらで詳しく解説しています。「web面接でカンペを上手に使うには|バレずに使う位置と書き方を解説」)
web面接の流れ2 当日の準備
web面接当日は時間に余裕を持って、面接前にバタバタとすることのないようにしてください。当日までに行っておいた事前準備を再確認しておきましょう。
当日準備1 web面接で使用する機器の充電
web面接で使用する機器の動作確認と同時に、面接までに機器の充電を済ませます。充電をしながらweb面接を受ける場合も、あまりに充電が少ない状態にしておくのは避けるべきです。
当日準備2 web面接環境の確認
web面接の直前ではなく時間に余裕を持って、インターネット接続の再確認と、カメラ映りやマイクテストをしておきます。カンペの位置がズレていないかなどもよく注意してください。web面接の日の朝・web面接の1時間前・web面接の直前で複数回の確認が出来ると良いでしょう。
手間を感じるかもしれませんが、十分な確認が面接時に発生しやすいトラブルを防ぎます。
当日準備3 スマホの通知をオフにする
スマホを使ってweb面接を受けるかどうかに関わらず、スマホの通知はオフにしてください。web面接中にスマホの着信、SNSの通知音、バイブ音が面接官に伝わるのはマナー違反です。
スマホを使わずにweb面接を受けるのなら、電源を切っても良いでしょう。
web面接の流れ3 面接中
最後に、実際にweb面接が始まってからの流れについて説明しましょう。
1 web面接には5分前にログインする
web面接を行う際には、企業から事前にweb面接に参加するためのIDやURLが知らされています。実際のログインはweb面接開始時間ちょうどではなく、5分前までに済ませましょう。
5分間はカメラ映りやカンペの位置などを最終確認しても良いですが、全ての準備を済ませて心を落ち着かせながら待機してください。
2 最初の挨拶
面接官がログインしたら、すでに面接が始まっていると考え、挨拶をしてください。口角を上げて笑顔を作り、明るい印象を持ってもらいましょう。
web面接では対面面接に比べて表情や雰囲気が伝わりにくいため、無表情でいると「不機嫌そう」「怒っているようだ」と感じられてしまう可能性があります。不自然にならない程度に、笑顔を意識して表情を作ってください。相手の話を遮ってはいけませんが、挨拶は自分から行えると良いでしょう。
3 web面接中の話し方
web面接のデメリットの一つとして「声が聞き取りにくい」と感じられる場合があります。少しでも自分の声を聞き取りやすくするためには、いつもよりもゆっくり・はっきりと話すようにしてください。緊張すると早口になってしまうという人は、特に注意するべきです。
また、面接官が話をしている時にも「無反応」「話を聞いているのか分からない」と思われないように、対面の状態よりも少しオーバーリアクション気味に感情を込めた相槌が出来ると良いでしょう。
4 web面接での目線
web面接中に画面上の面接官の目を見た状態で話をすると、面接官からすれば「うつむいて話をしている」と見えてしまうため注意が必要です。web面接ではカメラを見て話をする状態が、面接官の目を見ていることになります。
web面接は30分〜1時間程度の時間が設定される場合が多いです。面接開始時はカメラを見るという行動が意識出来ていても、時間の経過とともに画面上の相手の目を見てしまう方が多いことから、カメラの横付近に「カメラを見る」などと注意書きを貼るのも良いでしょう。
(web面接での目線については、こちらで詳しく解説しています。「【web面接】目線はカメラ?目線が合わない原因と違和感のない目線にする方法」)
5 面接の終わらせ方
対面の面接では、面接終了後に立ち上がって挨拶をしますが、web面接では座ったままの状態で会釈をしてください。立ち上がると、画面から顔が見えなくなってしまいます。
「ありがとうございました。それでは失礼いたします。」とお礼を言い、面接官が通信を切断したのを確認してから自分の通話を切断します。面接官がこちらの通話切断を待っているようであれば「こちらから切らせていただきます。失礼いたします。」という言葉を添えると良いでしょう。
6 トラブル発生時の対応
対面面接では滅多にないことですが、web面接ではインターネットトラブルなどによって、途中で面接が終了してしまったり、相手の声が聞こえなくなったり、画面が見えなくなったりするような問題が発生するものです。どんなに万全の準備をしていても、このようなトラブルの可能性はゼロに出来ません。
web面接中にトラブルが発生してしまった際は、まず心を落ち着かせ、事前に確認しておいた緊急連絡先に状況を説明してください。web面接中のトラブルに対しての対処は、評価につながる場合も考えられることを意識しましょう。
まとめ
web面接の流れについて、詳しく説明しました。web面接なら多くの企業の面接が効率良く受けられるようになりますが、実際には十分な事前準備が必要です。自宅で実施出来るからと言って油断をしていると、些細なミスでチャンスを逃してしまう恐れがあるでしょう。
当日だけでなく、時間に余裕を持ってweb面接の準備を進めるようにしてください。