アルバイトの募集要項を見ていると「履歴書不要」と書かれているものが存在します。
しかし「履歴書不要」の求人に関して、「本当に履歴書を用意しなくてよいのか?」「履歴書なしで応募者の情報をどう確認するのか?」疑問に思う方も多いようです。
今回の記事では、「履歴書不要」の求人が存在する理由と、応募の際の注意点をまとめました。
「履歴書不要」はなぜ?
本来であれば求人を出す企業は、履歴書を活用して応募者の情報を収集・他の応募者と比較します。
それでは「履歴書不要」の求人は、なぜ履歴書を用意しなくてもよいのでしょうか?
この章では、「履歴書不要」の求人が存在する理由をまとめました。
理由1:応募者をより多く集めるため
応募者のハードルを下げ、より多くの人材を集めたい場合に、「履歴書不要」の求人は効果的です。
履歴書の作成には多くの時間と手間がかかるため、応募をためらってしまう人が多くいます。
そこで、履歴書を不要にすることで、気軽に応募しやすい環境を作れます。
特に、急ぎで人材を集めたいと考えている時には、いち早く多くの応募が募れる可能性が上がるでしょう。
理由2:採用までの時間を短縮するため
履歴書がなければ、履歴書を受け取る側が履歴書の内容を比較検討する時間も短縮できます。
その結果、すぐに面接のプロセスに進むことができ、早期に採用することが可能となります。
特に、人手不足や通常業務が忙しく、採用に多くの時間を割けないと感じている場合には、求人を「履歴書不要」にすることは有効的な手段といえるでしょう。
理由3:面接で直接判断したいため
面接の場で直接、応募者の人柄ややる気を見て採用を決めたいと考え、「履歴書不要」にしている求人もあります。
履歴書からは学歴や職歴を簡単に確認できますが、一緒に仕事をする上で重要な人柄ややる気は応募動機や自己PRを読むよりも、面接で直接対面した方が分かりやすいものです。
逆に考えると、「履歴書不要」の求人の面接では、本人の身だしなみ・受け答え・態度がより重要視されるといえるでしょう。
理由4:会社独自のフォーマットを用意しているため
「履歴書不要」で求人を出している企業の中には、会社独自のフォーマットを用意している場合もあります。
履歴書にはさまざまな種類があるため、応募者が用意した履歴書では応募先にとって必要な情報が手に入らなかったり、不要な情報が多かったりすることがあります。
そこで、会社独自のフォーマットを利用することで、企業が必要とする応募者の情報を効率的に収集することが可能になります。
そして、企業に合う的確な人材選びにも繋がることでしょう。
理由5:書類管理の手間を省くため
「履歴書不要」の求人であれば、応募先は採用後・採用前の応募者の履歴書を適切に管理する手間を省けます。
履歴書には多くの個人情報が記載されているため、安全に管理し情報が漏れないように注意しなければいけません。
特に、採用活動に人員が割けない職場では、書類管理がより重く感じてしまうケースがあるのです。
「履歴書不要」の求人が多いバイトの種類
「履歴書不要」の求人が多いバイトには、次のようなものがあります。
単発・短期のバイト
1日や1週間のみなど、短期・単発のバイトは「履歴書不要」の求人が多いです。
大多数の単発のバイトは特別なスキルが求められないことから、採用側も応募者の学歴や職歴を確認する必要がありません。
また、短期間の就業のために毎回応募者の履歴書を管理する手間は、企業の業務効率に悪い影響を与える可能性があるでしょう。
工場勤務のバイト
工場勤務の仕事では、仕分け・軽作業・検品・梱包などの業務の求人で履歴書が求められない傾向があります。
このような業務は、技術や経験よりも処理能力が重要視されることから、過去の経歴の確認に重点が置かれないと言えるでしょう。
特に人手不足の工場では、即日面接の結果が伝えられるケースも多いようです。
リゾートバイト
リゾートバイトは、冬のスキー場や夏の海など人が集まる場所で一定期間働く業務です。そして、「履歴書不要」の求人が多いです。
学歴や職歴ではなく、人柄が重視されているバイトだと考えてよいでしょう。
「履歴書不要」に関するQ&A
この章では、「履歴書不要」の求人に関するよくある質問と答えをまとめました。
Q1:面接に履歴書は、本当に持参しなくてもよい?
基本的には、「履歴書不要」の求人に履歴書を用意する必要はありません。
ただし、応募先で会社独自のフォーマットが用意されており、面接の場で書くことになるケースも考えておきましょう。
慌てずに対応できるように、履歴書の内容をメモしておく・覚えておくことをおすすめします。
記載済みの履歴書が手元にあるのなら、念のために持参してもよいでしょう。
Q2:履歴書不要のバイト面接に何を持参すればよい?
履歴書不要のバイトの面接には、次のようなものを持参してください。
・メモ帳
・筆記用具
・スケジュール帳
・身分証明証
・通帳やキャッシュカードなどの口座情報が分かるもの
・印鑑
・マイナンバーカード
・記載済みの履歴書や履歴書の内容のメモ(会社独自のフォーマットの書類を書く際に使用)
通帳や印鑑などの書類は、即日で採用が決定した場合に必要になります。
初めから採用の決定が当日ではないことが分かっている場合には、通帳・印鑑類は不要です。
採用決定日が分からない方は、上記の持ち物を持参していくとよいでしょう。
Q3:採用の可能性は高くなるって本当?
「履歴書不要」の求人は、急ぎで人材を集めたいと考えている場合に使われやすいことから、採用の可能性が高くなる傾向があります。
ただし、このような求人は採用までの期間が短く、応募のタイミングが遅れると採用枠が埋まってしまう可能性も考えられます。
「履歴書不要」の求人に興味がある時には、可能な限り早く応募しましょう。
Q4:「履歴書不要」は怪しいバイトじゃない?
「履歴書不要」の求人は怪しいバイトとは限りません。
実際に世の中にはいくつもの怪しい求人がありますが、「履歴書不要」と求人の怪しさは関係性はないと考えましょう。
なぜなら、履歴書は法律上提出が必須とされている書類ではありません。そのため「履歴書不要」だからといって、法律違反をしている会社とはいえないのです。
ただし、労働基準法では雇用する労働者の氏名・住所などの基本的な情報を記載した労働者名簿の作成を義務付けています。
採用にあたって、氏名・住所すら聴取されない場合は、応募先に何らかの問題が潜んでいる可能性があるため注意が必要です。
応募先のバイトが怪しいものでないかを確認するためには、過去に応募先で働いた経験がある方の口コミ・公式サイトの内容をチェックしてみましょう。
また、応募先が店舗の場合は、実際に店舗の雰囲気を確認してみるのも有効でしょう。
まとめ
「履歴書不要」の求人は、応募先が早く人材を確保したいと考えているケースが多いでしょう。
また、面接時の印象を重要視しているもしくは応募先独自のフォーマットが用意されていることもあります。
「履歴書不要」の求人は採用までの期間が短いことから、応募を検討している方は早めの応募をおすすめします。
また、応募先が問題のない会社であるかを知りたい方は、勤務経験がある方の口コミを見たり公式サイトを確認したりするとよいでしょう。